スピーカー自作の世界は、「自作界」と言ってもいいほどの世界だと思う。
僕も、過去3セットほど作ったが、なかなか楽しく奥が深い世界である。
月刊誌の「Stereo」は、毎年7月号は夏休み工作特集として、スピーカー自作がテーマになる。
低調なオーディオ界にあって、自作熱は高まっているみたいで、今年などは8月号もスピーカー自作特集の続編だった。
というか、年12冊のうち、新製品ランキングとかを必ずやらなきゃならないし、面白く読める企画モノといえば、やはり読者参加の工作特集なのだろうと思う。
ああ、この人また出たよ、とか、こいつ逝っちゃってるよ、とか、常連さんとその得意ジャンルが分かったりして、まさに「自作界」なのである。
最近感じているのは、「長岡鉄男氏の呪縛から解き放たれてきたなあ、、、」ということなのだ。
特に今年の読者の投稿には、それを強く感じさせられた。
呆れるような設計、自由な設計、信じられない形、フィニッシュや素材へのこだわりなど、群雄割拠、百花繚乱という状態になってきたのだ。
一番驚いたのは、低音を増強するホーン部分をマグネットの反発力を使って浮かせた作品。
バックロードホーンの一形態とはいえ、素晴らしいアイデアだと思う。
長岡式といえば、シナ合板切りっぱなし、スワンやDシリーズでのバックロードホーンのバリエーション、板取の図面の本だけで何冊もあるほどの多作ぶり、など、ベースにある思想がはっきりしていたものである。
さすがに根強い人気で、Stereo誌でも、いまだに未試聴の長岡式を作って試聴、なんて話で1コーナー設けたりするほどである。
かく言う僕も、作ったのは、長岡式をちょっとアレンジしたバックロードホーン、同じくバスレフの小型機、普通の感じのバスレフブックシェルフであり、外装のフィニッシュに手を抜いているところなども、長岡氏の手のひらであそばせてもらっている感じなのである。
長岡氏が亡くなって既に5年くらい経つが、その絶大な影響力から多くの人が脱却し、それが結果になって表われてきたのがこの1、2年ではないかと思う。
頼るべき指針がなくなって、自分で考えざるを得なくなった、という見方もできるかもしれない。
でも、これ、自作スピーカーの世界だけではない話ですねえ、、、。
企業の創業一族の話とか、プロ野球がいつまでナガシマに頼るのか、とか、素晴らしい実績ゆえに影響力が巨大になり、その世界から後の世代がなかなか抜け出せない、という話ではないかと思うわけです。
クソ暑い中、二俣川の試験場まで行って、国際免許を取ってきた。
パスポートと国際免許の写真はサイズが違うんだそうで(ま、よく見りゃ4cm × 5cm と書いてあるが、、、)、試験場で撮り直すことに。
(撮影600円。2枚くれなくていいから300円にしろよ)
お盆とあって、むちゃくちゃ込んでいたが、国際免許はそうでもなくて、ま、写真撮り直し以外はすんなりではあった。
つまり、大した手続きもなしに出てくる「写真貼った厚紙」なのだね、これが。
写真撮り直しのおかげで、パスポートはあごヒゲをきれいに剃った状態でネクタイにオールバックなのに、免許の方は無精髭でポロシャツ、頭もぼさぼさで、これは海外では同一人物と認められないのではないか? という仕上がりになった。
つまり、顔のアイデンティファイよりも、写真サイズだけが大事だということなんですね(苦笑)。
何のための写真なのか?
写真のサイズで言えば、
国内免許 < パスポート < 国際免許
とすべてサイズが違う。
有効期限は順に、5年、10年、1年。
写真のサイズをばらばらにして、その都度撮影させ、証明写真屋を利しているだけ、にしか思えん。
そのサイズでなければならない必然性が全く理解できない。
そりゃ、全然違う大きさだったらダメだけど、今回、出来上がりを見たら、パスポート用の写真との違いは、たかだか、天地4mm、左右4mmなのだった。
つまり、全体的に2mmずつでかいだけなのだ。2mmだよ、2mm。
その割には、余白が多く、顔の大きさはパスポート用の写真と変わらない。
賢明なる市民ならすぐにわかるが、写真の余白が各辺で2mmずつでかいだけ、なのだ。
しかも、写真のすぐ上に住所が印字されるのだが、文字と写真の間があと2mmくらい空けたいと思わせるほどくっついている(苦笑)。
つまり、せっかく、2mmずつでかくしたけど、フォームの中で写真でかすぎ、なのだった(爆)。
下のサイン欄も圧迫してるぞ。
結局、各辺2mm小さいけど、パスポートの写真は十分に国際免許に流用できる、というかパスポートサイズのほうがジャストサイズなのではないのか、ということなのだ。
ま、ちりも積もれば600円(だから1枚でいいんだから300円にしてよ)。
海外で、パスポートの顔と違うではないか!?と詰問されても役所は知らん、ということなのだった。
社会人は毎日ヒゲ剃れよ、と言われれば、あ、すいません、だけどね。
ま、相手は役所なので、こういう漫才のような「手続き」はよくあるが、それにしても、、、。
あまりアホらしくて、暑いので、横浜駅の地下で朝の11時前からビールを飲んでいたのだった。