重松清の「エイジ」、、、。
ずいぶん前の本だけど、最近、石田衣良の「うつくしい子ども」の直後に読んだので、ま、少し考えさせられるな、と。
重松清のほうが自分にはしっくり来ましたが、石田衣良のほうが一般にはウケるのかなぁ、という感じも、、、。
石田氏のほうは、謎解きのテンポで読ませる感じで、中学の頃の気持ちってこんなんだったよなぁ、という感覚にはあまりならなかった。
比較するべきじゃないのかもしれないけど、ニュータウンの中学生による通り魔とか殺人とかの話、という共通項があるのでどうしても、、、。
で、どっちも、救いの無い終わり方にはしないんだな、と。
石田衣良の小説を何冊か読んで、どれもがエンターテインメントであって、救いのないヤツら(ま、ストリートギャングとかヤクザとか)を描いていても、ストーリーや読後感は救いのないものにはなってない、と感じたわけですね。
それが、彼の「優しさ」なのか「甘さ」なのか、あるいは、今の読者には救いのなさはウケないとプロとして踏んでいるのか、ま、よく分かんないんだけど、結局、小説に求められてるのが、楽しい願望でありエンターテインメントなのだとすれば、なんだか妙に納得させられますね。
ま、ワイルド・ソウルの垣根涼介なんかもそうだけど、行間を読まずに済む、分かりやすいストーリーと読みやすい文体でテンポ良くどんどん進む、ってのがウケるんでしょうねえ、、、。文学ってよりはエンターテインメントなのであれば、そういうものかもしれませんね。
ま、著者が同世代なので、考えてることやバックグラウンドが似ている、ってことも影響しているのかもしれないけれど、なんだかとても分かりやすい作品が多いので、、、。
もっとも、「分かりやすさ」ってのは、小説に限らず最強の商品力だとも思いますけどね。
ヒマだと読書量が減り、忙しいと読書量が増える(本も読めないほど忙しいわけではないってことか:笑)もんですね。
で、読書量が増えると読む速度が上がり、読書量が減ると読む速度も落ちる、、、。
というわけで、ちょっと読書量が増え中です(笑)。
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