普段、環境のことについて、なんとなく感じていることが一刀両断にズバリと書いてある。
なんで、日本ってこんなにバカなのか、欧州ってしたたかだよね、ということが、経済や金融だけではなくて、環境を含めて全ての面で言えるということが良く分かる。
養老氏の最後の一言は、素晴らしい喝破である。要約すると、
「
日本は高付加価値のものづくりで生きていくしかないんだけれど、
でも、ものづくりってのは、世の中では二流の存在なんだよね。
所詮、受注型であって、使われるよりも使う方が上なので、そいつらにお前がいないと困る、と思わせられないとダメ。
」
結局、環境をめぐる日本の行動って言うのは、誰かに褒めてもらいたい、という顔色伺いが中心であって、自分で土俵を作るとか、仕組みを作り上げる、ということはできていない。金融や経済にもそれはあてはまる、という話なんですかねぇ、、、。
褒めて欲しい、ってのと同時に、この本でも指摘されているけれど、「合理的な判断よりも、倫理観とかを優先しがち」ってのもかなり根の深い問題ですね。
メリットがないのに、「こんなに環境のことを考えて頑張っているんだから、みんな見習え」みたいな話ですね。
ま、これだけ省エネの進んだ国はないわけで、アメリカなんかにたまに行くと、「あー、こんなんでOKなの?」ってことがいくらでもあるからね。
日本は、もう十分やってると思いますよ。
そもそも、石油を産出してないんだから、罪はない(苦笑)。
それにしても、温暖化とメタボは似ていますね。
庶民はすぐに騙されて信じ込んでしまう、って点で。
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