■「差別と日本人」 野中広務、辛淑玉対談(解説は辛氏)
新書なので、読みやすくなっててそれなりの内容ですが、野中さんもこんなことまでよく喋ったなと思いますね。
引き出した辛氏もプロと思うけれど、明朝体の対談より級数が大きいゴシック体の解説の方が黒々として目立ち過ぎだな、、、。
内容も解説って割にはちょっと主義主張と感情が出過ぎな感じ(ま、その分、論点は分かりやすい、ともいえる)。
ま、どこも、編集者にプロ(ま、あまりに昔のままのプロだと旧弊なんだが)はいなくなってきた、ってことか、、、?(苦笑)
時には差別を武器にしたり、差別をなくすために被差別の既得権に厳しくしたり、特措法だの国歌国旗法だの、北朝鮮や中国との付き合い方とか、御歳84歳、さすがにこれだけやればお疲れでしょう、と頭が下がる。
政治家ってのは、外から見ているだけでは語れない、って典型がこの人ですかねぇ、、、?
石原慎太郎とかは、まんまですけどね(笑)。
(亀井静香はまんまどころではなく勘弁してほしいが、、、)
前にも書いたかもですが、僕は札幌で育って、北海道から東京に「出て」(これ、無意識なんだろうけれど、東京生まれの人なんかが言うと、けっこうな差別的発言です。ま、無意識なだけに:爆)きた人間です。最初にびっくりしたのは、新卒で入った会社の新人研修に同和問題があったことですね(ま、寮がひどいとかいろいろびっくりでしたが:笑)。
ドラマ仕立ての安っぽい造りの1時間くらいの映画を見た訳ですが、会社で登山にいくことになったんだけど、あいつにはザイルは任せられない、みたいな、話自体が奥歯にモノが挟まったような内容(はっきり表現できないんでしょう)で、まじで「うわー、意味わかんね~」でしたから。
こんなことも知らんのか、だから「出てきて」とか言われるんだよ、って感じですかね?研修なんかなくて知らないままだったらどうだったかはちょっと微妙ですけどね。いずれ気づくので。
北海道なんてのは、内地で食えなくなった(差別も当然あったでしょう)人の逃げた先なんで、こういう話はあまりないわけですね(アイヌとかはあるのかもしれませんが、僕は聞いたことがない)。
オーストラリアなんかもそんな背景(流刑地ですね)があるわけで、オーストラリア人と北海道の人の間に共通する何とも言えない調子の悪さの要因の一つなのかも、とか思ったりします。ニセコにオーストラリア人が集まったのは、季節が反対でパウダースノーだから、ってだけではないのではないか、と(笑)。