中途半端な居酒屋では良く出てきますけれど、「ホタルイカの生」ってのはどうもいけませんねぇ、、、。食べちゃいけないものの一つだと思いますねぇ、、、(笑)。
地元富山でも、生では食べないようですね。
富山県のサイトにも注意書きがあります。
↓
http://www.pref.toyama.jp/branches/1279/kansen/syokuchuudoku/IH200209.htm
イカなんてのは、自分でさばいてゴロをとり出したり、開いてよく見たりすると、しょっちゅう虫がいるもんで、刺身にするときだって、身の繊維に添って虫がもぐりこんでいる可能性があるので、繊維を断ち切る方向に細く切ります。
ホタルイカの場合、ワタもくそもなくそのまま全部食べるんですよねぇ、、、。
ま、そういう問題はそれとしても、あれは相当に田舎モンな感じがする食べ方だと思うわけですね(オレに言われたかないだろうけれど)。
そもそも、茹でたホタルイカの調理ってのは、目玉2個と嘴を取る、ってだけ(それすらやってない店があって呆れますが)なんですが、生だとこれはまず省略されていますね(ま、目玉つぶしても汚いし、とか)。
で、口の中で目玉だのをザリザリと噛み砕く感じになるわけで、これはあまり気持ちの良いものではない。ゴロの味が濃厚で美味いなんていいますが、冷静に味わうと、生だとはっきり言って生臭くて下品ではないですかねぇ、、、。ぷっくりしたやつを茹でたもののほうが、甘みが感じられて明らかに上品です。
つか、この茹でたゴロの甘みこそがホタルイカの味わいであって、生は普通のイカのミニチュア版的な味ではないかと思うのですね。
生は、一つか二つならなんとか食えても、たくさんは食えない。でも、茹でたものはたくさん食べられる。
茹でたのを酢味噌で食べるってのも、なかなか考えられた感じがします。わけぎだの春キャベツだのと合わせた「ぬた」なんかも美味い。
写真のように、ニンニク、バジル、オリーブオイル、胡椒などでイタリア風にしたのもかなり美味いと思います。
やはり、浜茹でとか沖付けとか干したのとか、昔からの食べ方にはそれなりに理由があるモンだってことだと考えたいですねぇ。
流通の進歩で生で食えるようになったからと言って、生で食うのがホントに美味いのか?それは安全な食い方なのか? ってのは別に考えるべき問題なのですね。
ま、ホタルイカに限らずですが、、、。
例えば、ルイベなんてのもそうですね。いったん冷凍することで虫を殺す、って理由(結果的にかもしれんが、人類の知恵なんてそんなことの積み重ねでもある)があったわけで、ホッケの刺身とか出す店の気が知れないですね。
その他では、生の牡蠣は1回に3個まで、とか(たまに10個とか食っちまいますが:笑)、「食品Gメン」(という俗称の役職が保健所には存在する)の方々には常識だそうです。
レバ刺しなんかもまったくそうで、オレのような老い先短いのは、ま、アレとしても、まだまだ先の長い若い人はレバ刺しは食わない方が良い。急性ならまだしも長患いになっちまうこともあるようなので。
鳥刺し(レバーだろうがササミだろうが全部)もダメだし、豚なんていくら無菌豚と言っても生は絶対にダメです。牛も似たようなもんですね。特に、タルタルとかユッケとか、切り刻んだのは本当にダメ。塊の肉の周りをしっかり焼いて中の方が生、ってのは、ま、大丈夫ですかね?
最近の調査では、飲食店で生で出されている肉の40%にはなんらかの問題があった、なんてのもあるようで、けっこう「これまでは運が良かっただけ」(競馬とかに運が回らないはずだ)というのが実態と思ったほうがよいのです。
出している店も、「自信がある」とか言ってますが、そんなものどこまで信頼できるものなのか、と思います。「何回も食ってて大丈夫だから」「え? これって生で食うもんじゃないの?」ってのも、いまどきはかなり多いんじゃないですかねぇ?
食うより、食わせるほうが、相当度胸あるよなぁ、、、(笑)。
で、そういう背景にもかかわらず、普通にメニューにあったりする場合が多数なので、生で食えるモンだと思い込んでしまった人多数になりつつある、ってのが最近の状況ですね。
あー、何でこんな話をわざとしているかというと、口蹄疫騒ぎで肉が売れない、なんてバカな状況を嘆いているのです(笑)。安心してホタルイカを生で食ってるくせに~、という感じです。
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