21年乗った ALFA75 Twinspark を廃車にしてきた。
1989年に新車を60回払いで買ったのだが、当時は、かなりの貧乏サラリーマン。買った翌年の秋に転職したのだけれど、退職金が23万で冬のボーナス払いが25万。貯金はないし、秋に辞めると冬のボーナスが出ないのでけっこう困った記憶がある。
買ったときに漠然と、21年乗ったらALFA創業100周年か、ま、10年くらいで全塗装してそのくらいまで行ければイイね、なんて思ったのだが、塗装は意外に丈夫で全塗装していないけれど、ほぼその通りになったね。
故障らしい故障もなく(事故は別として、路上で動けなくなったのは去年のオルタネーター故障の1回だけ)、いまだにエンジンは絶好調でレッドゾーンまでイイ音でよく回る(ま、エンジン以外は、いろいろ液体が漏れたり、燃料臭かったり、デフが唸ったりですが)。ナルディに換えたので部屋の隅にあったノーマルのステアリングはクルマと一緒に置いてきたけれど、フロントのエンブレムはキープしておいた(笑)。
いや、楽しい21年間であった。ホントに良い買い物だった。28歳からの21年間、人生で一番クルマを楽しめる時期をこれ1台で過ごしたのは悪くなかったと思う。何より、クルマというものについてよく知ることができた(ま、偏屈な尺度ができてしまった、と言えなくもないが)。
西は広島(出張だったのだが内緒で慣らし運転を兼ねて)、北は稚内、特に東北はいろんなところに行った。魚釣り(一時はステアリングの革が魚臭かった)も草野球もこのクルマがないと、あんなには楽しめなかった。毎朝、子供を保育園に連れて行くのもこのクルマだった。下の写真は、桧原湖から米沢に抜ける西吾妻スカイバレーで撮ったもの(2006年)。ここは素晴らしいワインディングで、「さぁ、行くぞ!」って感じのこの写真はALFA75の個性が良く分かって気に入っている。
新しいクルマ(また60回払いだよ:苦笑)は、納車まであと10日くらいかな? 「あのクルマを手放してから急に弱っちゃって」なんて、家族に先立たれた情けないジジイみたいなことを言われないようにしないとね(爆)。