久しぶりに旅行をしてマツダレンタカーでクルマを借りたら、親会社がマツダではなくタイムズ24になったってことで、新車(2600キロ走行)のプリウスであった。
露骨に嫌な顔する客も珍しいらしく、「新車ですよ、新車! 私も乗ったことないんですよ、いいなぁ!」などと担当者がしきりにフォローしていたのが可笑しい。
ま、それはそれとして、次に買うクルマの候補を試してみようなんて思ってわざわざマツダレンタカーにしたのだが、見事に空振り(ま、既にスバルに決めてしまった後ではあったが、、、)。こういうユーザーの目的を見事に無視したクルマのアサインもどうかと思うのであるな。
で、ま、これがやはり、予想通りに楽しさのかけらもないクルマなのでありました(笑)。
・Aピラーが寝すぎ、太すぎで視界が悪い
・Bピラーが太すぎで右斜め後ろの視界がかなり悪い
・鼻先が遠すぎで見切りが悪い
・相変わらずヴィッツ流用(なのか?)のシートがひどい。特に後席は堅くて平らでロングドライブという感じではない。フランスのクルマとか見習ってもらいたい
・ドアの開け閉めの音や感覚はまるで商用バンのように安っぽい
・リアウインドウが全部開くのは良いのだが、その分、ドアの上端が高くて肘のやり場がないし、見切り線が高くて後席に開放感がない
・ステアリングがゲーム機のようで感覚が伝わってこない
・ブレーキがカックン過ぎ
・サスペンション、特にリヤに腰がない。切り返しとかが楽しくない
・さすがに動力性能が貧弱、その割にスピード感がない(メーター正しいのか?)
・エンジンがガサツ。回すとがさがさしてとても回す気にならん(新車ってこともあるんだろうけれど)
・ロードノイズを拾いすぎ。スタッドレスではなかったがタイヤ周りからの音がけっこううるさい
・空力は相当良い。ロードノイズもほか音が小さいから目立ってしまう、とも言えるかな?
で、「これがハイブリッドだ」ということを誇示しているのが、写真の「ハイブリッドシステムインジケーター」。言い回しはもちろん、フォントなどに工夫もクソモない、英語表示への切り替えもない(と思う。見つけてないだけかも)、機能一辺倒なディスプレイ。
そもそも、「ハイブリッドシステムインジケーター」って、「ハイブリッドシステム・インジケーター」とナカグロくらい入れたほうが、とか、フォントはまわりと変えたほうが、とか、タイトルに意味はないんだからもっと目立たないように、あるいは削除して下のバーグラフそのものに面積をたくさん割り当てたほうが、とかとか、Webのデザインや編集などをしている身としては、もろもろ気になることが多すぎる情報デザイン的な配慮のないディスプレイだ(苦笑)。
これは、コスト削減(3000円くらいらしい)のためと、そんなことは意識せずに運転しろ(確かにこればかり見ていると危ないってのはあるな)ということで、トヨタは外したがっているらしいのだが、これを見て「エコな運転のオレってさすがだ!」と思わないと、このクルマに乗っている意味がない、高い金を出して買った意味がない、ということで外すなという声も大きいらしい。
インジケーター不要論は、どうせタコメーターだの水温計だの電圧計だのさえついてないんだから正論に思えますが、「日本の消費者」を考えると販売台数は3割くらい落ちるかもしれませんねぇ、、、(苦笑)。
ま、燃費はさすがで、たいしてインジケーターを気にせずに乗っても、1日走ってリッター24キロちょうど。ま、最近の小型車の1.5倍ってとこですかね?
ほぼヴィッツ(これは以前に借りてワインディグが楽しかった思い出あり。よくできたクルマと思ったが、、、)ってクルマにハイブリッドシステム載せただけで220万円(概ねプラス100万円ってとこですかね)、たかだか燃費5割増しと引き換えに失ったものがどれだけ大きいか、ということを理解したうえで乗っている人はどれほどいるものやら。
これが、今の日本で一番売れているクルマですか。なんだか「環境共産主義」って感じですなぁ、、、。
などと嘆いていたら、知人から「白物家電みたいだ」という指摘があり、言い得て妙だなぁ、、、と感心したので、プリウスってのは「走るエアコン」である、と言うことにしました。少量の燃料でエアコンを効かせて移動するには最適な乗り物であって、乗り味とかエンジンとか楽しさとか言ってはイカン、ということなのですね。