まだまだ暑いので、「夏の夜空」でもう1本。そろそろ「秋の夜長」だし、星空だって気温に関係なく秋の星座なんだけれどね(苦笑)。
この画像(クリックするとNASAのサイトの画像が表示されます)は、ハッブル宇宙望遠鏡で見た「NGC 4921」という渦巻銀河。面白いのは、この銀河の星間物質が少ないために向こう側、つまりはるかに遠いところにある他の銀河が透けて見えていること。普通は、星はなくても星間物質があったりして、なかなか向こう側が透けて見えることはないのだけれど、この銀河は物質の濃度が低いらしい。
銀河の回りに無数に見えているのも、多種多様な形や色のさらに遠くの銀河ばかり。宇宙では、遠いってことは古いってことだから、NGC 4921の約3億2000万光年ということなので、背景の銀河は数十億年とかそういったオーダーの距離にある無数の銀河ってことになる。無数にあるんだから、その中で「銀河系>太陽系>地球」みたいな奇跡的な環境があってもなんらおかしくないだろうし、あったとしても数十億年だからリーチすることは常識的には不可能、ということになる。
※NGCというのは、New General Catalogueの略で全部で7840個の天体がナンバリングされている。M31(Mはメシエ)で知られるアンドロメダ大星雲はNGCでは224に、オリオン座のM42はNGC1976に該当する。
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