ちょっと前の話ですが、英国のホーキング博士が「人類は宇宙に出て行かなければ絶滅する」というようなことをWebサイトで表明したといいます(ソースは、AFP BBnewsのこの記事)。
また、以前にちょっと感想を書いた「100年予測」(そのエントリはこれ)という本では、日本が月の裏側に基地を作り米国の宇宙制空システムに奇襲攻撃をかける、というような話がトピックの一つにありました。
ホーキングは英国人ですが、英国はグレートブリテン島から世界中に出て行って植民地を作ってきた歴史がありますね。ま、ヨーロッパなんてのは常に戦争の場であったし、スペイン、ポルトガル、フランスなどという国々も、世界中に植民地を作っていました。100年予測は米国のシンクタンクの著作ですが、米国もまた、その植民地の一つとして認識されて開拓されてきたのが歴史であって、いずれにしても、既存の民族を排斥しつつどんどん活動範囲を広げる、ということがヨーロッパ系の人々の根底の考え方の中に組み込まれているように思えるわけですね。
ホーキング博士と100年予測に共通して感じられるのは、この人たちは地球から宇宙への進出も同じように考えているのではないか、という点だと思います。アングロサクソン的なというか、「肉食系」というかなんというか、彼らがこういう考え方をベースに国と国のことを考えているのだとすれば、東洋的なあるいは日本的な思想や思考、さらに言えば、「草食系」に表れているような現在の日本の状況等を考えると、大きな勘違いというか、買いかぶりというか、そういったものがあるのではないか、と思ってしまいますね。
「お前らも当然こう思って動くだろ」的な話が、「いいからこういう枠組みでこうしろ」になってしまったって例はグローバル経済をはじめたくさんあるわけで、これはなかなか根が深い問題だと思うわけですね。0.02%の金利で貯金をして安心しているよりは、その金でより大きなリターンを取りにいくというのが当たり前、ってのと根っこではつながっている感じですかねぇ、、、。
彼らには、静かに消えていくとか、地球とともに滅ぶことを選ぶとか、こういった判断はありえないんだろうな、と思います。そして、われわれ日本人をはじめ、世界中の誰でもが同じ考えだと無邪気に思い込んでいるフシがかなりありますね。
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