今日は、素晴らしいPDFを二つ見つけたので、TWやFBにも流したけれど、ここにもメモしておくことにします。
まずは、学習院大学理学部物理学科の田崎晴明教授による下記。
■やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識
普通ではない15ヶ月間を過ごしてきたすべての人へ --- 敬意と感謝と言葉にできない思いをこめて
放射能と被曝についてのわかりやすい素晴らしい解説です。
「気にする自由」と「気にしない自由」を認め合うのが大事である、という結びの言葉にはまったく同感です。
この「基礎知識」くらいの話を踏まえた上で一人ひとりが判断して認め合うとなお良し、ですね。
原発推進方面からの情報には、外部被曝の話に偏ったものがけっこうあって、内部被曝についてこのように分りやすく示したもの、あるいは外部被曝と内部被曝を並べてフラットに解説してあることはとても大事なことだと思います。
低放射線量の影響については分っていないことも多々あって、1960年代の核実験以降(広島、長崎以降でしょうか)、壮大な人体実験の最中という見方もできそうですが、そのような状態であることに加えての3.11以降である、ということも再認識させられました。
田崎教授は農作物の生産者や流通にかかわっている人たちに深い敬意を感謝を表しています。考えてみれば、産地偽装などの悪質なケースは報道されればインパクトはあれど、全部が全部そうではないわけです。現状の食品流通は評価されてしかるべきという側面はあると思います。もちろん、学校給食はじめ外食産業などの「普通っぷり」には疑問もあるわけで、知らずに普通にしているのと、知ってて普通にしている(危ないと思っているか、問題ないと思っているかも含めて)のでは、大きな違いがあるとも思います。
もう一つのPDFは、「北海道エネルギーチェンジ100プロジェクト」がまとめた下記。
こちらは、2050年までの北海道の電力使用量をどう減らし、それをどうまかなっていくか、という内容です。
現時点で利用可能なものを活用し組み合わせていく、という現実的なシナリオとなっています。
これをどう具体的に進めていくか(例えば、北海道の冬は寒いとか固定価格買取制では回らないなど)、さらに、これに技術的なブレイクスルー(きっとあると思います)が加われば、と考えさせられるロードマップです。
北海道は広いうえに原発は共和泊だけ、という条件ですから、発電方式の多様化と発電拠点の分散などで原発依存をゼロにすることは、他の地域よりも容易、というより理に適っているとも考えられますね。