そんなに本は読まないほうだと思うのだけど、最近、立て続けに良い本に出会ったのでメモ。
まず、読み進むのが惜しい、読み終わるのが残念で仕方ない、という本が2冊。
■競馬漂流記(高橋源一郎)
■絶景鉄道 地図の旅(今尾恵介)
ま、どっちも好きなジャンルなんだけれど、まずは競馬。
高橋源一郎が当時仕事らしい仕事はこれだけだった、という状況での渾身のエッセイだね。
ちょうど、自分の競馬歴とも重なる時期で、出てくる馬の名前もレースも良く知っているし、競馬の楽しさに浸れる本だった。
マカオで岡部が大活躍するところなんか、素晴らしい。
出張で行ったニューヨークでベルモント競馬場に行ったのを思い出したよ。
晩秋なのにタンクトップで馬の番号だけ(馬名は覚えられないw)を叫んでいたオッサンとかねw
競馬ってのは、世界(とりあえず、競馬をやってるような国だけどね)の共通言語だと思う。
もう一方の鉄道のほうは、2万5000分1の地図で線路やその周辺環境を読み取るというもので、ここはなんでこうなっているのか、とか、昔はこうだったけどいまはこう、などといったことがこれでもかと説明されていて、まったく飽きることがない。
北海道の話も多々で、行ったことがある、乗ったことがあるという路線もいくつも出てくる。
掲載されている写真も地図も素晴らしい。
と、読み終えるのが惜しいと思ってはいても、短期記憶がアレな状況になりつつあるので、何回読んでも楽しいはずだ(笑)。
もう1冊、素晴らしく共感したのが、下記。
移民や祖国を追われたなどの事情でオーストラリアで暮らす様々な民族の市井の人々の触れ合いを描いた小説なんだけれど、とても今日的なテーマと感性だと思ったね。
こういうマインドや感覚、そこに流れる世界観のようなものをまったく平易な文章でこんなふうに表現した小説は、なかなかないと思う。
主人公が女性ってのも良いのかもしれない。
どこに行っても、淡々と生きていく能力は、明らかに女性のほうがすぐれていると思うんだよね(個人的な考えだけど)。
吉本ばななの小説なんかにもそれは感じる。
いわゆる小説では、(大してたくさんは読んでないんだけど)ここ数年で一番共感したね。
たいてい、押しつけがましい世界観とか、小手先の文章術とか、エピソードやストーリーで底の浅さが見えてしまったりなどで、「こんな話に何時間も付き合ってられないよな」と思ってしまうのが小説にはけっこう多いのだなw
以上の3冊なんだけれど、これ全部SNSで友人、知人から教えてもらった本なんだよね。
本屋に行くなんてことはほとんどなくなったので、何を読むかはソーシャルネットワーク次第、ってことなんだな。
SNSで知って、そのままアマゾンで買ってしまう(こないだ、梱包ミスだかでまったく違う本が入ってて呆れたがw 珍しいね)。
本屋は、たまに行くと、どこに何があるか分からんし、売れてる本(なかなか下品だったりするw)ばかり目立ってて、あんまり居心地も良くないんだよね。
あ、とか何とか言ってたら、今年初投稿ではないか!
皆様、本年もよろしくお願いいたします。
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