Facebookで回ってきたこの記事を読んだら、昔のことを思い出した。
1990年に富士通を辞めたとき、退職願は「和紙に毛筆で定形文」だった。
日付と社長名と自分の名前だけを変えて自分で筆で書く、というのが辞める人間に対する会社からのリクエストだった。
もちろん、定形文には「一身上の都合により」と書いてあり、そんなところは変更しないのがお約束。
和紙を3枚、筆と墨汁を買ってきて、定規を縦にして鉛筆で薄く文字を書いてから、その上を筆でなぞって書いた。
それでも、けっこうな乱筆だったけれどね。
余った和紙は揚げ物の油切りに使ったが、筆と墨汁はその後は一回も使わなかった。筆はまだどこかにあるはずだ。
富士通では、同和教育の映画を見せられたとか、「収容所的な」独身寮とか、いろいろと驚愕させられたのだが、最後に一番のびっくりが待っていたのだったw
いまから思うと、同和だの寮だのは、こっちが田舎モンで世間知らずだったとも言えるのだが、「和紙に筆」は企業として思考が停止していることを感じさせるものだった。コンピューターの会社だよ(苦笑)
その後、エクセルの定型フォーマットになり、名前を変更するだけになったらしいが、冒頭の引用記事といい、エクセル化といい、「ワシの時代はなぁ、、、」などと言いたくなる話だ。
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