匂いや味ってのは、過去の記憶と分かちがたく結びついているものだよね。オレは、居酒屋の息子だから、飲食店が入った雑居ビルの昼間の独特な匂いとかで子供の頃の記憶がよみがえってくることがある。
居酒屋で飲んでいると「おっと、ここでこれ来ますかぁっ!」ってことがたまにある。これ、意図して注文したものではなくて、その日によって店が選んでいる「お通し」なんかに良くある。
ま、ちょと外れますが、だからこそ「お通しは不要、そんなものに金払いたくない」などと無粋なことを言ってはイカンのですよ。アンタの知ってる食いモンだけでは、人生は味気ない、ってことでww
ずいぶん前に東京・恵比寿の居酒屋でのこと。お通しが「カスベの煮凝り」だったことがあって、意表を突かれるどころか、しばし唖然茫然、子供の頃に住んでいた家の台所がくっきりと浮かんできて、頭の中がそればっかりになってしまったことがある。軟骨にまとわりついているエイの身を食いながら、「これ、炊き立ての白いご飯に載せて食うと、煮凝りが融けて美味いんだよねぇ、、、」などと思ったのであった(こちら)。
そういうわけで、さっき、アパートから徒歩30分の居酒屋に行ったのだけれど、3点盛りのお通しのひとつが「こんにゃくの刺身」だったんだよね。これも、やられた感でいっぱいだったね。
オレは、こんにゃくの刺身ってのが好きで、子供の頃、他所の家に行ったときに初めて食ったんだけど、美味しい、美味しい、とエラい勢いでたくさん食ったらしく、親が「刺身を食わせてないのかと思われただろう、まったく恥ずかしい」などと怒っていたのをまだ覚えている、、、ww
でも、生の魚にはない上品さだと思うよね、こんにゃくの刺身ってのは。冒頭にも書いたけれど居酒屋の息子だったので、ちょっと生臭くなった刺身なんかを食わされることもあったから、ますます上品に感じたのではないかと思う。プレーンなこんにゃくに加えて、柚子と青海苔との三色盛りなんてのもとても良い。酢味噌もわさび醤油も良い。
という話は、「こちら」にも書いたけど、そのブログで書いてる「玉こんにゃく」も美味いよねぇ、、、。山形風に濃い醤油味で煮たのにカラシってのも美味いけど、キリンシティの定番「玉こんにゃくのサブジ」(玉こんにゃくをインドスパイスで)なんてのも捨てがたい(こちら)。
小学校とかのバザーでよくある「味噌おでん」なんてのもこんにゃくは不可欠の懐かしい味だし、こんにゃくの守備範囲はとても広いと思うw
あー、でも、今日は、こんにゃくの刺身でいろいろ思い出したな、、、。
コメント