寒くなってきたから鍋でも食うか、なんて思うようになったことに、歳を取ったものだと感じさせられる。
若い頃は、まったくそんなことは思わなかった。
「どうせ店は暖房なんだし、卓上コンロとか暑いだろ」というのが正直なところだった。
湯豆腐なんてのも、わざわざ豆腐食って嬉しいかよ、家で食うモンだろ、そもそも外は量が少ない、というような感じだった。
ほとんど独り飯なので、まともな鍋を一人前で出してくれるところはなかなかないという問題もある。
「2人前から」でも量的には十分に対応できる範囲ではあるけれど、さすがに鍋だけで一杯になってしまう。
せっかくなので、他のモノも食いたいからね。
また、自宅で独りで鍋となると、白菜1/4でも余るだろ、ということで選択肢にはならない。
鍋ってのは「お里が知れる」怖い食いモンでもあるww
地方によってさまざまな鍋があるというだけでなく、育った家庭で何をどう食ってきたのかを特に色濃く反映するのが鍋だと思う。
竹の筒を半分に割った器に入った鶏のつみれを竹筒ごと鍋に投入した人(某有名私大卒)とか、軍鶏鍋を「ぐんどりなべ」と読んだ人(別の某有名私大修士卒)とか、ま、勉強はできてもモノを知らないにも保土ヶ谷バイパスな話から、鍋を囲んでの食い方のマナーから、育った家庭のすき焼き以外はすき焼きと認めない的な田舎モン丸出しの頑迷な話まで、鍋はいろいろと怖いのである。
例えば、京都の人に「鍋もんでもどうでっしゃろ?」(← 正しい方言か不明w)なんて言われたら、もろもろ試される場であると思った方が良い、というか避けた方が無難な気がする。
駅の近くに引っ越して以来、近所で一人前の鍋を出してくれるありがたい店を見つけたので、最近は鍋を食べるようになった。
もやしたっぷりの牛ホルモン鍋(写真右下。隠れているけれどホルモンもたっぷりw)は、通年提供で大変にありがたい(ま、モツ鍋屋は通年営業ではあれどねw 店は冷房が効いているので夏でも暑くないw)。
鍋は腹にやさしいし、野菜、肉、魚など、いろいろな素材が食えるのも良い。
酒を飲んでいるし夜なので、雑炊とかうどんとかの炭水化物を加えての「締め」にしたりはしない。
どれも、卓上コンロで煮立たせるだけで出来上がるような状態で提供されるので、これなら馬脚を現す心配もないw
春菊が下の方にあったりして、引っ張り出して上に乗せ直すこともあるが。
ま、でも、これを一人で食うから良い(全部オレが食うということから始まってもろもろ)のであって、2人で食ったりすると馬脚を現す可能性もなくはないのが鍋の怖いところだねww
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