新宿のベルクは、新宿という街にあまり縁がなかったこともあって、横浜から御殿場に引っ越した2014年に新宿・御殿場の高速バスを使うようになって初めて行った。「もっと若い頃に来るべきだった」と痛感したなw
ベルクは、最近、27周年を迎えたそうだ。大したもんだ。おめでとうございます。
ベルクの話が典型的なんだけど、店と客ってのは、「ご縁」があるかどうか、ってことなんだよね。距離的に離れていたり、立ち回り先から外れていたりするのであれば、無理して行くこともないと思うし、どんなに良い(と言われる)店であっても、人によって受け止め方、感じ方は違うし、店の雰囲気やポリシー、来ている客、店主の人柄、料理や飲み物などなどに、合う合わないがある。
1日、1週間、1カ月に行ける店の数は限られているし、同じ店にばかり行くのもアレだけど、そんなにいろんな店に行けるものでもない。なんというか、自然体で気が付いたらけっこうな期間にわたってそれなりの頻度で通っている、という感じになるのが、店にとっても客にとっても「良いご縁」なのではないかと思う。
これは、本当に難しいこと(店がクオリティを保って続いていて、客も体は元気で多少の金があり、かつ遠くに引っ越したりしていなくて、店から出入り禁止を食らっていない状況が継続)なので、そういう店がある人はそこを大事にすると良いと思う。
別に、店主と仲が良いなどと言うことは関係なくて、不愛想な人もいるんだから、無理して話なんかしなくても、お互いその場を大事に思っているということが伝わっているだけで良い。
出先の晩飯で「一見です。ご馳走様。またこの辺に来たら寄らせてもらいます」ってのは別として、やたらと新規開拓したり、簡単に「行きつけ」と言ったり、自分で「常連だ」と言ったり、「裏メニュー」(嫌な言葉だ)を出させてみたり、その割にはすぐに行かなくなって別の店でまた同じような振る舞いを繰り返す、なんてのは、なかなかに貧乏くさいことだと思う。あとは、テレビに出た店に押し掛けるなんてのも困ったものだ。
そういう人は、店を消費しているだけで、店の継続には資していない。それと、ベルクに限らんのだけど、「ベルクはいつもありがたい」というよりむしろ「ベルクに行っているオレ」ってことが表に出てるのは、かなりカッコ悪いと思うねww
かと言って、焼き鳥(に限らず)はここ以外は認めない、的な頑迷さもバカに見えるので、なかなかに塩梅が難しいのではあるけれどねw
27年前といえば、クルマの60回ローンを抱えて最初の転職をした頃だな。退職金がローンのボーナス払いに足りなくて、エライ目に遭ったw 60回払いのローンで買ったクルマは、2010年まで21年間乗ったので素晴らしい買い物だったけれど。
このクルマにもご縁を感じたけれど、ベルクのことは知らないその二十数年の間にはいろいろなご縁があって、これはとてもありがたいことだと思っている。