「観相学」とやらで(立場としては)不適切な発言をした某国会議員を貶めている某誌の記事を見てしまった。この記事に呆れたのはそれとして、とても気になることが別にある。
それは、「この人は頭が良い」という表現だ。
この記事に限らず、いろいろなところで見かけるよく使われる表現なんだけれど、これ、昔からホントに気に入らないw
そもそも、「頭が良い」ってのはどういうことか、という点についての定義というか共通認識のようなものがなさすぎる。例えば、こんなことが含まれるのだろうか、と推測されることを列挙してみると、
・気が利く
・会話が当意即妙(ま、気が利くに近い)
・悪智恵が働く
・頓智が利いている
・暗算が速い
・知識が豊富(らしい)
・判断が速い
・頭の回転が速い(ように感じられる)
・勉強ができる(あるいは、できた)
・知能検査の結果(IQ)が高い(最近、やらない?)
などがあるだろう。
特に最初の二つは、バカには難しいと思うけれど(気が利かないのは犯罪に近いw)、他については頭の良し悪しの表出ではないと思うのだな。
例えば、暗算。「ある数を25倍せよ」ってのは、馬鹿正直に25倍するのではなくて、1/4(半分の半分)にして100倍すれば済む、「店が4軒あったとき2軒をハシゴするとしたら何通り?」なんてのは、競馬の馬連4頭ボックスなので6通り、ハシゴの順番を考慮すると馬単になるので12通り、と即座に出てくる、など、いろいろと経験と訓練でなんとでもなるのである。
知識なんてのも、広く浅く、狭く深く、博覧強記など方向性があるが、これも記憶力(あるいは記憶の技術や関連する体験の量)の問題であって頭の良し悪しではない。良し悪しは、おそらく、それらの知識をどうつないで使っていくか、ということに表れると思う。
勉強ができる、に至っては、やれと言われたことを無批判にあるいは素直にやれるかどうか、という側面もかなり大きい。
逆に、「お前、アタマ悪いんじゃねーの?」「このやり方は、なんともアタマ悪い感じがする」などと言うのは、すっと伝わってきて悪くないw いわゆる暴走族なんてのも、アタマ悪そうに振る舞っているだけで、実際にアタマが悪いわけではないだろう。
そんな訳で、「頭が良い」は褒め言葉、あるいは肯定的な言葉ではないのではないか、と思っている。「おっ、アッタマ、いい~」なんてのには、揶揄や小馬鹿にするという意図が感じられる。聡明、知性、教養、博識など、肯定的な意味の言葉の総体が「頭が良い」ではないだろう、ということなんだなw
スイマセン、アタマ悪い話を長々と、、、w
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