去年の秋に買ったクルマのタイヤは、例によってオレには太過ぎ/扁平過ぎだった。ドライ路面でのグリップ重視のスポーティなタイヤなのでワインディングは文句ない(切れば切っただけ曲がる感じ。本当は、無理するとちょっとアンダーステアが出るくらいの方が安心ではあるw)のだけれど、普段乗りだと轍にハンドルを取られやすいし、道路の継ぎ目のショックが(高速は特に)気になっていた。
そういうわけで、以前、FIAT 500の限定版の太いタイヤをノーマルサイズを確認しつつサクッとインチダウン(195/45R16 → 185/55R15)してくれたショップ(15インチにインチダウンしてエコタイヤに換装)に再度相談に行って、215/45R17から205/50R17に履き替えた。
新しいタイヤは、グリップ性能はそこそこで、乗り心地、ウエット性能、耐摩耗性、燃費性能などをバランスさせたタイプ(コンフォートってほどではないが)を選択。1サイズ細い205にして扁平率を50に落としたので外径はほぼ同じ、LI(ロードインデックス)は87から93に向上、空気圧を高くできるエクストラロード仕様で、当初想定していたスペックのものが、良心的な価格(有名量販店などで売られている同サイズのタイヤの価格から推定するよりかなり安かった)で装着できた。
クルマを買った当初は、「17インチだと結構なお値段だし、とりあえずは行ける所までこのタイヤで」なんて感じだった(マニュアルの赤いアルファロメオ、再び)のだけれど、先日、久しぶりに高速で遠出したときに、「これは、けっこう疲れるかも」と感じてしまい、予算内の見積りだったということもあって、換装に踏み切ったのだった。5月は自動車税も来るし、税金自体も13年超の割り増しの3リッターエンジンだし、ちょっと出費が嵩んだのは痛いところではある。
タイヤ換装後、首都高に乗って制限速度で80kmくらい走って一皮剥いてきたが、想定通り、直進安定性が良くなり、路面の継ぎ目のショックもかなり丸くなって楽になった。まだ新しいので、ワインディングを振り回したりはしていないけれど、首都高くらいのカーブでは剛性感の不足などはまったく感じない。マニュアルの指定通りの空気圧(前2.7、後2.5ってのはエクストラロードならではの空気圧)にしてみたが、走行後のトレッドの様子を見ると、フロントは全体が接地していてほぼOKな感じだが、リアはトレッドの両端は接地跡が薄くて空気圧はもう少し低い方が良さそうだ。かなりフロントヘビーのFFなので、ま、そんなもんかな。確かに、リアはちょっと堅く感じた。
写真のように見た目は大差ないけれど、タイヤのキャラクターとサイズを少し変えるだけで、走行感はずいぶん変わるものだ。個人的にも、タイヤのサイドウォールがあまり薄いのは好きではないし(見た目重視でインチアップ&超扁平など、良く分からない)、タイヤとホイールもなかなか良いバランス感になったと思う。1サイズ細くしたけれど、リムが広すぎてタイヤが左右に引っ張られて突っ張っているような感じもない。
前回のFIATのときもそうだったけれど、とても良いタイヤ換装だった。こっちの意図を良く分かってくれて、サクッと良心的な見積もりを出してくれるショップが近所にあるのはとてもありがたい。結果、思ったような乗り味になる(あるいは近付く)と嬉しいものだ。
過去には、新車時のサイズしか売らない、なんて呆れたショップもあったのだが、さすがにまったく足が向かなくなる(タイヤ業界、いつからそうなった!?)。タイヤのサイズだけ見て「保証が~」などと杓子定規な事を言ってるショップなんてのは、新車時のサイズのバリエーションから始まって、外径による速度誤差、ブレーキが収まるか、ロードインデックス、エクストラロードだのなんだのと、もろもろ考えているユーザーよりよほどレベルが低いと思う。
そういうわけで、タイヤは一件落着したのだが、タイヤ交換のために前輪を外したところ、片方だけドライブシャフトのブーツが破れてグリスが漏れていることが判明した。古いFF車にはよくある事らしいが、グリスなので地面にボタボタ垂れてきたりしないので気付かなかった。普通に走る分にはとりあえずは問題ないが、砂なんかを噛んでしまうと困ったことになる。そういう訳で、帰りにアルファロメオのディーラーに寄って、修理の見積りを依頼してきた。ま、例によって部品がないかも、ってことで、ない場合は社外品を探してもらうことになるようだ。
クルマ自体は2003年型にもかかわらず好調をキープしていて、エンジンはいつでも一発でかかるし、意外にもトラブルらしいトラブルは、今回のドライブシャフトのブーツが初めてだ。もっとも、パワステ周りが暖機完了までガリガリうるさい、なんてのはパワステオイルの補充でピタリと収まったし、ウインドウウォッシャ液が左のワイパーだけ出なくなったけど、ホースがボンネットの裏でノズルの根元から抜けていたので差し込んだら回復した、なんて話はあるけれど、基本は丈夫だけれど周辺の詰めが甘いイタリア車にはよくあることだ。
そのほかは、センサーの問題でエンジン警告灯がしょっちゅう点灯する、くらいか。これはそういうもの(笑)らしいので、吹けが悪いなどの症状がない限りは気にせず乗っている。警告灯を消そうとしたら、工場でメモリをリセットしないとならないのだが、どうせ、その後またすぐに点灯する。先日、高速で遠出したら点灯しなくなったので、ま、あまり気にしても仕方がない類のモノらしい(街乗りばかりだと再点灯するので、たまには気合入れて走れ、ってことなのだろう)。
ま、でも、今回は、「病院で軽い気持ちで定期的な血液検査をしたら、重大な病気が見付かった」的な展開にウケてしまった。