3年弱乗った2020年型のFIAT 500 Manualeは、素晴らしいクルマだった。コスト的にも環境的にも、使い勝手も、あまつさえ信頼性においてさえも(完全にノートラブル)、非常に優れていた。しかし、最初の車検を前にして、戯れにアルファロメオの中古を探してみたら、これは一度乗ってみたかった、という個体を見付けてしまった。
2003年型のGTVのV6 3リッター、6速マニュアル、色は赤である。ブッソーネV6と呼ばれるアルファロメオ製の名作エンジン(エンジンオイル、食いまくるらしいが)が載ったクルマとしては終盤のモデルで、一度乗ってみたいと思っていたエンジンであり、クルマだった。
人生初のV6エンジンと革張りシート、人生最大排気量の3リッター(2リッターまでしか乗ったことがない)、なんてことで、20年落ちならでは。こんなスペックのクルマは、新車では買う気にならない。
都内のアルファロメオ専門の販売店に見に行って、FIAT 500を下取りに出して、諸経費にプラスほんの少し、という程度の費用で乗り替えることができると判明したので、即決した。
ま、20年前の車であるし、ETCは後付けしてあるものの(ETCがないと首都高に乗れない)、オーディオはCDとラジオ、カーナビ無し、スマフォはつながらない(ガラケーに機種変更したところなので関係ない)、スキッドコントロールの類やアイドリングストップも無し(常にオフにしていた)、クラッチは重い、ハンドルも重い(クイックだけど)、回転半径はデカい(6m)、後席は狭い、トランク超狭い、といった感じではあるのだが、ま、シンプルに「クルマ」らしくて良いのではないだろうか。
さて、どんな付き合いになる事やら。FIATは信じられなく高品質だったのだが、2003年のアルファロメオゆえ多少のことは覚悟しているものの、そんなにたくさん走らなくなったし、1989-2010年に乗っていたALFA75で「10万キロ超えていても、日常的な走行距離が少ないとそうそう故障しないもんだ」という経験則はある。さらに、アルファのエンジンは8万キロ超えたくらいから本調子になると感じたりもしたので、今回のGTVの積算計は89,250キロではあるが、これから数万キロはなんとかなるのではないか、と考えた。
タイミングベルトをはじめとして、テンショナー、ウォータポンプ、サーモスタット、エアコンのコンプレッサーなどなど、長く乗ると壊れそうなところはほぼ交換したうえでの納車ということも、行けるかなと思った要因である。
このガソリン高騰の中、とても燃費の良いFIAT(東名高速でリッター32キロ走ったことがある)から乗り換えるのだから、ま、モノ好き、あるいは環境意識が低いという話もあるが、燃費は普段の自制心にもよるだろうし、乗ってみないと分からない。また、1台のクルマを20年以上使い続けることは、実は環境負荷は少ないともいえる。
販売店から自宅までちょっと(30キロくらいか?)乗っただけでも、エンジンの良さは実感できた。トルクがあるから運転がとても楽だし、6速ミッションのギア比が適切で街中でも乗りやすい。意外にコンパクトで、第一印象は「うわ、運転しやすいな」だった。とはいえ、回転半径が大きいので、街中やスーパーなどの混雑した駐車場に入れるのはなかなか難儀だし、普段、サクッと曲がっていたところも切り返しが必要だったりする。FIAT 500は狭い道が多い都会に向いたクルマだったけれど、こっちは田園地帯でこそストレスなく楽しめるクルマ、という感じである。
タイヤは215/45R17で、例によって(タイヤというのは常に太過ぎる)タイヤをサイズダウンした方が良いかと思っていたけれど、あまり気にならない。17インチだとけっこうなお値段だし、とりあえずこれで行ける所まで。
いい歳になって人生も残り少ないだろうし、クルマを選ぶ時には常に、これが最後のクルマになるかもしれない、と考える。そうしたときに、マニュアルの赤いアルファにもう1回乗りたかった、ブッソーネV6エンジンは一度体験してみたかった、ということで、渋い色(マット仕上げの濃い緑)のFIATから乗り換えたわけだ。たまに乗るなら楽しく乗れるクルマで、ということでもあるし、若い頃に乗ってみたかったけれど買えなくて、あるいはご縁がなくて、ここにきて値がこなれてきたクルマに乗ってみる、という話でもある。
最近、スマフォをガラケーに機種変更したし、携帯といいクルマといい、10年、20年の単位で時を巻き戻しているともいえる。そういえば、オーディオもそんな感じだ。結局、20年くらい前に作った自作スピーカとチープなCDレシーバとフォノイコライザ内蔵のこれもチープなアナログターンテーブルに収れんした。
なお、20年以上やめていたタバコも、キューバのシガリロとパイプに限って、1日に1本か2本(パイプはメンドクサイので一服だけ)喫うようになった。昔からある嗜好品は美味い。特にパイプは、ボウル内側のエージングに時間がかかるので、数十年単位の愉しみなのだ。
ま、でも、21世紀って何だったんでしょうねぇ、、、。21世紀に入ってからの進歩や進化(に見える)モノやコトは、無理して買ったりアジャストしたりはしなかったというのもあるけれど、何の意味があったのか、とも思わずにいられない。
下記は、下取りに出したFIAT 500を買ったときのブログ。Before EVの時代に象徴的だの、シリンダーは少ない方が良いだのと、いろいろ今回とは矛盾した小賢しいことも書いているけれど、ま、エンジンの魅力(ツインエアも素晴らしかった)ってのは、抗い難いものがあるってことだな。
出先で仕事のメールが来たのに気付いて、スマフォのWebメールで返信しようとしたが、文字入力がちょっと多くなりそうなのと、Webメール自体の仕様の制約で、サクッと返信できないということがあった。結局、電話を掛けて、2分くらいの通話で一件落着、ということが2回ほど続いた。
スマフォとPCとでは、できることがほぼ被っているようで、実はスマフォではとてもやりにくかったり、微妙にできないことがあったりする。スマフォレスな世界でできないことを明確にするためにも、一度、スマフォを捨ててみる必要があると感じて、そろそろ3年経過してストレージも少なくなったし、もろもろの作法に飽きてきたり嫌気がさしてきたスマフォをガラケータイプに機種変更しようかと考えた。
そう、既にして、スマフォに新しいアプリなんてものは入れないのである。スマフォを捨てられるなら、デジタルカメラとPCとWi-Fiルーターを常に持ち歩くのも厭わないくらいだ。
当然、ガラケーに機種変更すると、いくつか制約が出て来る。例えば、クルマにつないでカーナビにする(Android Auto)ことができない、など。ほかにもスマフォを捨ててガラケーにすると何ができなくなるかを確認してみると、
・AndroidAuto(カーナビ)
普段は、よほどのときでないと使わないし、カーナビ無しで運転していた期間の方が
はるかに長いので、割と問題ない。
・モバイルSuica
Suicaのカードがあるので、チャージがちょっと面倒になるだけで問題ない。
既に、電車に乗ることも少なくなった。因みに先日、スマフォの電池が切れても、
モバイルSuicaで改札を通れることにびっくりしている若者に驚愕したw
・飲食店やパルコのアプリやクーポンの類
わずかなポイントを使うために無駄に何倍もの金を使うこともあるまい。
・SNS
文字入力が楽なPCの前にいるときだけで良い。インスタグラムは既にやめたし、
新規モノには老人なので興味がない。
・LINE
普段は使っていないし、以前住んでいた御殿場の店やガソリンスタンドなどの
クーポンなどが来るが、既にどうでも良い。
・Bluetooth接続による運転中のハンズフリー通話
過去3年で、3回しかかかってこなかったし、どうでも良い内容の電話ばかりだった。
ハンズフリーではあっても、運転中の通話は多少危険だとも思う。
・アナログレコードをデジタル化した音楽データ(車内再生用)
iPad(ナビにはならないモデル)に入れてそれをつなげば済む話。
といった感じで、割と問題なさそうなので、機種変更を進めてみた。キャリアは変更しないし、スマフォの下取りもあるようだ。
最新ガラケーは、今年の3月発売の京セラ製。カメラ800万画素。モバイルSuica非対応。ガラケーは5Gなんて関係ないのも良い。オンラインショップで18,000円しないことが判明した。ほかに富士通製とシャープ製があったけれど、富士通はワンセグ付き(テレビは見ないし受信料云々もウザい)だし、シャープは過去にシャープタイマーを経験済み(だんだんコト切れて行った)なので、パス。
しかし、近所の家電量販店の携帯コーナーで訊いてみると、端末は約3倍の価格だという。キャリアを変更するなら別だが、そうでないならオンラインショップの方がはるかに安いのだそうだ。
料金に関しては、ガラケー向けの料金プランは月1500円くらいから、ってことなので、下取り&端末24回払いでも、今払っている料金(4800円くらい)よりはるかに安くなるのではないかと思われた。
そういうわけで、やたらと分かりにくいキャリアのWebサイトと1時間以上格闘して、
・ガラケーに機種変更
・ガラケーの料金プラン
などを選択して、注文確定の寸前まで行ったのだが、最終確認したら、端末を分割せずに一括払いで買っても、今より2000円くらい月々の料金が高くなることが判明。1500円ってのは通話のみで、インターネットを使うにはパケット4400円ってことのようだ。そんなに使わないからガラケーにしようと思っているのであるが、さすがに音声通話のみだとできないことが多過ぎる。また、今使っているスマフォは、下取り対象機種ではないことも判明した。
今の料金プランのままで端末をガラケーにするという手もあるかもしれないが、この分かりにくくて使いにくいWebサイトでもろもろ確認したりするには、既に根気が尽きていた。後になって、料金プランをガラケー用に変更しろ、なんてことになっても、精神衛生上よろしくない。
そういうわけで、機種変更は取り止め。結局、今の料金がかなり安くて最適な料金であることが判明したし(定期的にチェックすることは大事)、おそらく、今のスマフォが動かなくなったら安いスマフォに機種変更して料金プランもそのまま、ってのが最適解のようだ。ただしそのときには、スマフォは全機種5G対応になっているだろうから、5Gの料金プランへの変更が必要になるのかな?
その後、料金の問題も解決し、「ガラケー」に機種変更し、スマフォから離脱しました。詳しいことは、下記にまとめておきました。
・2023年夏、折り畳みの「ガラケー」に機種変更(1) スマートフォンに嫌気が差した件
年末からのマイブームが勝新太郎の「座頭市」。1962年の第一作が最高だけれど、テレビシリーズもあって、何十本もYouTubeで観ることができる。テレビシリーズのオープニングテーマ曲のひとつが、石原裕次郎が歌う「不思議な夢」(作詞:なかにし礼)。なんてことで、最近見た夢をメモっておこう。
その1)
そこそこの規模のお店で、宴会や仕出しの料理の品質管理をする仕事をしていた。
ある日、さて晩飯を食いに行くか、と帰りがけに社内を見ていたら、明日午前中の会議用の料理約60人前が、皿に盛りつけられた状態でオフィス内に並んでいるのを発見。
内容を確認すると、メインの料理はまだしも、付け合わせが明らかに、明日の朝まで常温だと腐敗するであろうものだった。
これはイカン、こんなものを常温でなんのカバーもせずに放置しておくとは、と調理担当者を探すが既に誰もいない。
仕方ない、付け合わせだけあるものでなんとかするか、と厨房に入ってみたが、適当な食材もない。
うーん、と唸って、盛り付けられたものは全部捨てて、崎陽軒のシウマイ弁当を60個発注することにした。いまは900円になったから54,000円だ。多分、お汁とお茶くらいは用意するだろうから丁度良いはずだ。
翌朝、そのことをスタッフに伝えると、「付け合わせを直前に食べてみて、問題なかったらOKなんじゃ?」などとノーテンキな反論をしてくるバカがいたので、「オレが腹を壊さないからといって、世の中の人もそうだと思うなよ、それにもし明らかに腐ってたらどうするんだ、何をつくってどう差し替えるつもりなんだ、このタコが」などと罵倒していたら、「そんなに頑健な胃腸の人は品質管理に向いてないのでは?」とさらに呆れる反論をしてきたので、「好きでやってるわけじゃねぇんだよ。いま、この場でクソなことが言えなくなるくらい殴ってやろうか? そうすりゃ、懲戒免職で辞めさせてもらえるだろう」などとパワハラまがいのセリフを吐いたところで目が覚めた。
その2)
たくさんの人々が山間部の広大なエリアを歩いて移動している。
自らの意思ではなく、そこを支配しているらしい見えない存在の意図によるもののようだ。従順なものを選ぶためか、身体能力が高いものを選ぶためか、延々と歩かせている目的は良く分からない。
そんな中、何らかの意思を以て行き先や立ち寄り先を決めようとしている小さな集団がいくつか存在した。なぜか、日本プロ野球の球団名を名乗っている。
去年強かったチームを名乗る集団は、意思が明確でそれなりの意味が読み取れる動きをしていたが、弱かったチーム名の集団は、明らかに行き当たりばったりで(トイレが劣悪なところにしか立ち寄らないなどw)、そこに集まっている人達も烏合の衆なのだった。
オレは、誰に付いて行くでもなく、ただただまともなトイレを探していた(トイレに困る、ってのは夢ではよくある)。
目が覚めたら漏らしていた、なんてことは、幸いにも「まだ」ないが、、、。
先日、某タイヤショップで「けんもほろろ」(無愛想に人の相談などを拒絶するさま。取りつくすべもないさま:広辞苑 第七版)な対応で呆れたのだが(タイヤ業界、いつからそうなった!?)、クルマ関係の人に話をしたら「それは信じられない!?」という反応だったので、気を取り直してチューニングも手掛けている自宅近くの別のタイヤショップに行ってみた。
結果、こちらの要望を踏まえてカタログを何冊か調べてくれて、「あー、このクルマだと15インチの方が標準なんですね」という感じでサクッと理解してくれた。適合するホイールを数種類、タイヤも特徴を教えてくれつつ数種類、サクッと提示してくれる。やっぱり、タイヤショップというのは、こうじゃなきゃね。
オレは間違っていなかった、と安心して、ホイールはこれで決まり、タイヤはこれとこれでどっちが良いかな、という感じで、ホイール1種類にタイヤ2種類の2つの見積りと納期を連絡してもらうことにした。すぐに見積もりの連絡がきて、アルミホイールとタイヤ、工賃込みで、ディーラーだとホイール一式にも満たないくらいの金額で済む(そうはいっても10万円台だが完全に想定内)ことが分かった。
1週間くらいでタイヤとホイールが入荷したとの連絡が来たので、約17,000キロ走ったタイヤを換装した。めでたく、当初想定通り、195/45 R16(特別装備品)から185/55 R15(このクルマの標準サイズ)にインチダウンすることができた。タイヤ外径はほぼ同じだし、はみ出していないし、干渉もない。同じ車種の標準サイズなんで車検も問題ないはず。
既にして峠道を振り回したりしないので、静粛性と省燃費を重視したタイヤにして快適さを向上させた。ホイールは、ヒトデみたいな形からスポークタイプに変更(デザインは好き好きなんだが)。センターキャップ無しでボルトが緩んだらすぐに分かるような形状。ボディカラーがマット仕上げなので、ホイールもマットな感じにしてみた。測定してはいないが、けっこうバネ下は軽くなったはず。
さっそく首都高に乗って、制限速度で都心環状線を一回りしたりして約70キロを走り、表面を一皮むいてタイヤの慣らしはほぼ完了。タイヤのサイズ変更と静粛性重視の結果、さすがに乗り味はマイルドになった。でも、フニャフニャした感じはない。ハンドル操作も軽くなった。エコタイヤゆえの燃費向上、ブレーキ性能、ハンドリングなど、本当のところが分かるのは、ちょっと遠出してワインディングなどを走ってみてからかな。
今乗っているクルマは基本的にはとても良いのだけれど、当初から「幅広扁平過ぎるタイヤ」と「ヒール&トゥが不可能なペダル配置」の2点だけが気になっていた。タイヤについては、これで一件落着。峠に行かなくなったので、ヒール&トゥは封印で問題なし。あと、195/45 R16はタイヤの銘柄がかなり限られるけれど、185/55 R15ならそこそこ選べるし同じようなグレードなら16インチより安いというのが、先々の話としては良いところ。
一応、エコタイヤにしてみたのだけれど、元のタイヤ(ちょっとスポーティ寄り)でも、東名高速でリッター31.2キロを記録したことがあるので、タイヤの性能云々よりも走り方の方がはるかに効くとは思うのだけれどね。
ま、でも、足元を思った通りの感じに刷新するのは、気分が良いものだ。サクッと対応してくれたタイヤショップに感謝。外したホイールは、一応、このクルマに限定装備のものなので、自分では使わないとは思うけれど、将来(売りに出す可能性はなくはない)のためにベランダに保管(マンションで駐車場は青天なのでね)。
クルマのタイヤというものは、標準装備の銘柄やサイズは基準のひとつとして、
・外径(あまり変わると速度計の誤差が大きくなる)
・LI(ロード・インデックス。耐えられる負荷であるが、所詮、制限速度は100km/h)
・ホイールハウスやブレーキなどに干渉しない
などについて問題がなければ、ユーザーが好みやクルマの性格に応じて自由に選択できるものだと認識している。車検にしても、あまりに無茶なもの(はみ出しが目に余る、速度計の誤差が大き過ぎるなど)やひどく擦り減っていなければ通るのが普通だ。
そもそも、この認識が間違っているのなら、以下の文章はまったくの無駄な話ではあるのだが、最近、非常に気になる事案に遭遇した。
いま乗っているクルマは、小型車としてはミニマムに近いサイズで、エンジンも1リッターに満たないにもかかわらず、「195/45R16」という一昔前ならスポーツカーかと思うような幅広で扁平なタイヤを履いている。エンジンや足回りなどを特にチューニングしてある訳でもないが、限定バージョンということで外観重視の結果だと思われる。個人的には、幅広扁平がカッコ良いとも思わないのだが。実際、同じ車種でもグレードやモデルによっては、「185/55R15」「175/65R14」などのタイヤが装着されている。
走行距離からして、そろそろタイヤ交換の時期を迎えているのだが、クルマの性格(と自分の好み)を考えると、195/45R16は太過ぎ、かつ扁平過ぎなのだ。ロードノイズもうるさく感じる。速度計が狂うのは、速度違反の取り締まり対策としても困るので、外径がほぼ同じサイズでもう少し細くてそこまで扁平ではないタイヤにしたいところなのだ。できればこれにしたい、という銘柄もある(その銘柄は195/45R16は用意されていない)。
そういうわけで、メーカー装備のサイズにもある185/55R15のタイヤとホイールを探しに行ったのだが、某タイヤショップでの対応に呆れてしまった。
まず、16インチを15インチにして1サイズ細くしたいという話を聞いた直後にタイヤメーカーに電話した挙句、メーカーの受け売りで「インチダウンはお勧めしない」などと言い始めた。同じ車種には15インチも14インチもある、と伝えても、「メーカーがお勧めしないと言っている」「標準サイズにしか交換しない」「そうでないと、保証できない」などと言い出す始末であった。
「タイヤ業界、いつからそうなった!?」というのが正直なところだった。「あまり嬉しくないタイプの客だってことですね。じゃ、他を当たります」といって店を後にした。
タイヤについては、特に最近のSUVなどに顕著なのであるが、自動車とタイヤのメーカーが結託して(いるとしか思えない)、安全性を大義名分として必要以上に太く扁平にしていると、常々感じている。太くて扁平なタイヤは高価格である。4本交換するとなるとひと財産だ。必要以上に高いものを買わされている、と思えてならない。そりゃ、メーカーに電話したら、少しでも高い方を売ろうとするに決まっているだろう。
太くて扁平なタイヤは、限界性能は高いかもしれないが、日常的な使用では良いことばかりではない。タイヤの銘柄や性格にもよるが、ロードノイズが大きい、乗り心地が堅い、ばね下重量が重くて路面の凹凸に対応しにくいなどのデメリットもある。前述した価格が高いというのも、多少ヘタってきても気軽に交換できないと考えると、かなりのデメリットだ。
以前、SUVに乗っていた時は、夏タイヤがあまりに幅広で重くてもっさりしているので、スタッドレスを買う時にタイヤショップに相談して、インチダウンして1サイズ細い外径がほぼ同じタイヤにしたことがある。結果、ハンドリングや接地フィール、ロードノイズなどが改善した。
さて、どうするか。あそこまで杓子定規な、自分では考えない対応が普通になっているのだとすれば、別のタイヤショップに行っても大差ないかもしれない。インチダウンは諦めて195/45R16のままでもう少し好みの乗り味の銘柄を探してみるか(ホイールは買わなくて済むので安上がりではある)。もっとも、自分のクルマに履かせてみないと、本当のところは分からないので、タイヤ選びはなかなか難しい。まだ限界まで減っているわけでもないので、もう少し時間的な余裕はあるのだが、なかなか悩ましいところだ。なお、タイヤは、この4月から値上がりしたらしいので、ますます先送り感が強くなるのであるが。
Facebookの「思い出」にこんなのが出てきて、一瞬、当時のことを思い出した。
中学のとき野球部だったんだけど、冬(札幌だよ)の定番は、
雪に突き刺してキンキンに冷やした金属バットを後ろから忍び寄って
背中に入れる、ってものだった。苛めというより戯れだなw
ま、北国ってのは、中学生でさえ、なんでこんな雪で覆われる寒いところで野球部(野球じゃなくて野球部ねw)なんかやってんだか、、、という多少俯瞰的というか自嘲気味な感覚とともにあるんだよね。これは、気候が良いところで生まれ育った人にはあまりない感覚だと思うw
だから、しばらく前に北海高校が夏の甲子園で準優勝したとき、とにかく体育館でストーブを炊きまくって厚着をして猛練習して暑さに慣れた(爽やかな良い天気の日に屋外で練習なんてとんでもない、的なw)、ってのを聞いて、ごちゃごちゃ考え過ぎていなくて最高だと思ったんだよね。
北国のシーズンという意味では、ウインタースポーツだとしても春夏秋のほうが長いわけで、これもなかなか痛恨ではあるけれどね。
なお、冒頭の「戯れ」についていえば、金属バットだからキンキンに冷やせるのだけれど、それ以前の木のバットだと、雪がこびりついて、そこにさらに雪がくっついて「つくね」みたいになるので、やたら重いし太くて背中に入れたりできないんだよね。金属バット以前は、何か別の戯れがあったんだと思うけどオレは知らない。単純に雪球を隠し持っていてそれを背中に入れる、かもしれないが、それだと下着と身体の間に入った雪が融けて下着が濡れるので、風邪を引きやすいのではないかとも思われる。素振りだのする前にまずは雪で冷やしておく金属バット、なかなか巧みだったのだな。
実は、2020年12月から「FIAT 500 Manuale」に乗っている。「ツインエア」と命名された900ccに満たない2気筒ターボエンジンに5速マニュアルミッションの限定車である。専用の色は、艶消しの濃い緑(ワックスがけ不要なのが良い)。「これは久しぶりに良いかも」と感じて、2020年の秋にディーラーに見に行って即決したのだった。
約1年で15,000km走って既に手足の一部になりつつあり、とても良い買い物だった、と実感している。
FIAT 500は、排気量が875cのツインエア・エンジンとコンパクトな4人乗りのボディがとても「現代的、あるいは今日的」な魅力に溢れていると思っていたのだが、ベースグレード(クルマはベースグレードに実力が出るものだが)にはATしかなく、かつパステルカラーだったりで、どうにも踏み切れなかった。500ベースで直列4気筒エンジンの「ABARTH 595」であればマニュアルもあるのだが、このボディならツインエアをマニュアルで乗ってみたいと思っていた。
Manuale(マヌアーレ:マニュアルの意)は、ほぼベースグレードのままマニュアルミッションを組合せ、ボディカラーや内装(ガラスルーフなど)、ホイールなどが多少の特別仕様というもので、これまで500のツインエアに感じていた抵抗感が拭い去られている感じがしたのだった。ハンドルは右である。
2気筒エンジン(バイクも含めて)、ターボエンジン、2ドアのハッチバック、というフォーマットは、すべてが人生初である。これまでのクルマは、FRは直列4気筒、FFと4WDは水平対向4気筒と4気筒ばかりだった。バイクにしても単気筒を2台乗っただけである。シリンダーは少ない方が良いと思っているのだ。
875㏄の2気筒エンジンのこのクルマは、4人乗りとしてはミニマムサイズであること、さらに「Before EV(電気自動車)」の時代末期のクルマとしてなんとなく象徴的なのではないか、というのが前述の「現代的、あるいは今日的」の心である。実際、高速道路で省燃費を意識して走ると、リッター30kmを超える燃費を記録したりで、ハイブリッドカーと大差なかったりする。
2010年に、21年乗った1989年型のアルファロメオのFR、4ドアセダン、5速マニュアルというクルマ(ALFA75 Twinspark)を廃車にして以降、約10年間に3台のスバル車に乗り、結局、イタリア車に戻ってきたことになる。これはこれでちょっと感慨深い。
アルファロメオに21年乗ったことと自分の年齢を考えると、今回のFIATが「最後のクルマ」になるかもしれないが、結論はしばらく乗ってみてから、ということでちょっと保留ではある(乗ってみたいクルマは他にもないわけではない)。もっとも、電気自動車、ハイブリッド、水素エンジン、コネクテッドカーなどには、まったく興味がないのではあるが。
FIAT 500は、音と振動で存在を主張する素晴らしいツインエア・エンジンにジャストサイズのボディ、というとてもバランスが良いクルマだ。低速トルクが太くて燃費が良いのも好ましい。リヤシートを倒すと広大なラゲッジルームになって実用的だし、小さいクルマというもののお手本のような存在だと思う。こまめにシフトしながらワインディングを走っていると、とても楽しい。新東名の120km制限の区間を制限速度くらいで走ると、時速100kmよりも明らかに直進安定性が増す。
唯一の不満というか改善の余地があると感じているのは、ヒール&トゥがしにくい、というかほぼ不可能なペダル配置である。ま、余裕を持って減速してから、軽くアクセルを踏んで回転を合わせてシフトダウンすれば良い話ではあるのだが。
それにしても、1年で15,000km走行して、オイル漏れなど液漏れ含めてまったくのノートラブル、というのには驚いた。最終テストはユーザーの役割、という感じさえあった1989年型(基本部分は丈夫だったが細かいトラブルはあった)のアルファロメオと比べると、工業製品として隔世の感がある。
そろそろタイヤを新調したくなってきているのだが、195/45R16というサイズは選べる銘柄が限られるので、限定車専用デザインのホイールを外して、ホイール代もかかることを前提に185/55R15あるいは175/65R14にインチダウンすることも検討中だ。クルマのサイズと普段の乗り方を考えると、45扁平である必要はないし、もう少し快適性を重視したタイヤにしてみたいとも思うのである。
引っ越して約2カ月、ポータブルのCDラジオ(約7000円の代物)一発で誤魔化していた仕事部屋のリスニング環境、ようやく多少まともにすることができた。
新規調達したのは、DENONの安価なCDレシーバー。CDプレーヤ、FM/AMラジオ、Bluetooth接続、アナログ入力、デジタル光入力×2(使わないのだがw)が1台にまとまっていて、これ1台で手持ちのソース(アナログLP、CD、スマフォに溜めたアナログLPをMP3に変換したファイル)が全部再生可能となる。プリメインアンプとCDプレーヤなどは置く場所がない、というのも理由のひとつ。3万円くらいなのだが、アマゾンカード新規加入でもらった5000ポイントを充てた。
もう少し上のグレードの製品だと、ストリーミング系サービスに対応していて、スマフォやPCがなくてもそれらが再生可能になるのだが、そもそもストリーミング系サービスは使っていない。また、デジタル系のサービスにはバージョンアップが付きものだし、端末側をそれに対応させる必要がある。そうなるとアナログを再生するための機器の製品寿命がデジタルに引っ張られて意図せず短縮される可能性がある。そういうわけで、ネット対応ではないものを選んだ。これ、レンズは気に入ったら張り込んでも長く使えるから良いけれど、デジカメボディはPCより製品寿命が短いくらいなのでハイエンドは買う気にならない、というデジタル系製品の宿命のようなものという点で相通じるものがある。
アナログプレーヤは、DENONのフルオートのアナログプレーヤ。2017年に買った電源スイッチさえついていない安い(約8000円)もので、ON/OFFスイッチのついたコンセントを介して電源を取る。CDレシーバーのアンプ部にはフォノイコライザーが入っていないので、プレーヤの内蔵イコライザをONにしてAUX用のアナログ音声を出力する。
スピーカは、ずいぶん前(多分、2001年くらい)に作った自作のエンクロージュア。ユニットはアルテックの同軸2ウェイ。レンジは狭いけれど、振動系の慣性重量が軽い感じでアンプを選ばないユニットだ。ウーファのコーンをちょっと破いちまったのだけれど(写真は破れていない方)、補修したのでほとんど気にならない。けっこうな期間の慣らしが必要だと思うとスピーカを新調する気にはならなかったし、ちょうど遊んでいたこのスピーカを再活用したかった(昔のブログエントリ「スピーカーを作ろう!」を参照)。
そういうわけで、セッティングに入る。CDレシーバーとアナログプレーヤは同じ書棚の天板に、左右スピーカは独立した棚(左右とも同じ高さのカラーボックスだが材質が異なるもの)に横にして乗せる。横にしたのは、音像が高くなり過ぎるのを避けるためと、スピーカの上にもCDを積んでしまいたい、ということで。棚同士はわずかに離してあるので、アナログプレーヤにスピーカーの振動は伝わりにくいはず。
スピーカ、アナログプレーヤ、FMとAMのアンテナ(付属品)などをつないでから電源を入れる。その状態で、デジタル入力機器(手元にない)以外の全てのソースがちゃんとステレオで左右正しく鳴ることを確認してから各種設定をする。
まずは、DENONの特定のスピーカ特性に合わせて音をイコライズする設定をOFFにする(出荷時はONなのだな:苦笑)。ラウドネス的な設定もOFF、トーンダイレクトにして音の色付けをなくす。次に、1950年代のモノラル録音のジャズのLPを再生して普段のリスニングポジション(ちょっと左寄り)でのセンターを調整。
さらに、FMラジオのチャンネルを自動セットしたり、時計を合わせたり。最後にスマフォとBluetooth(使わないときはBluetoothのスイッチを8秒長押ししてOFFにして音質劣化を防ぐという仕様)でつないで、スマフォに溜めたアナログLPをMP3にした音源を再生できることを確認して、とりあえずの設定が完了。
チェック用CDは1977年のスタッフのセカンドアルバム「More Stuff」。各種設定前はモコモコしていたのだが、悪くない感じで鳴るようになった。イントロのスネアが「ガッドの音」で変な響きが付かず、左チャンネルからコーネル・デュプリーのリズムギターがご機嫌に聴こえてくれば、それでほぼOKではあるのだがw
今回、書棚やカラーボックスの類を壁に寄せて並べ、その上にオーディオ機器を乗せ、パンダが不気味な引っ越し段ボールに入ったままだった本など(大した量ではないのだが)を棚に移して、2カ月経ってようやく引っ越しの片付けが完了した。棚は、中身が詰まって重いことがオーディオ機器を乗せるには肝要だ。
こんなチープで適当なシステム&セッティングでも、いくつかチューニングのポイントはあるものだ。低域をほんの少しブーストしたり、センターを部妙に調整し直したり、スピーカーの内向き加減を左右で微妙に変えたり、などなど。なんだかんだと、落ち着くまでに2、3日かかった。いやー、そこそこイイ音になったなーw