「BEYOND MAX(ビヨンドマックス)」というバットをご存知だろうか?
BEYOND MAXは、軟式用のバットで打球面が柔らかいウレタン素材でできている最近流行のバットだ。「反発係数が8%アップし、飛距離が7.7%アップする」というのが売り文句。2002年9月にミズノが発売した。
軟球は柔らかいので、打った時のエネルギーが変形に使われてしまって飛ばない、ならばインパクトの瞬間のボールの変形を少なくすれば良いのではないか、ということででき上がったバットだという。反発計数が上がるという事実は、直感的には信じがたいのだが、、、。
よく飛ぶ、ということから爆発的人気となり、1本2万5000円と軟式用としては破格の値段にもかかわらず、一時は予約入荷待ちという状態だったという。まあ、個人で買うというよりは、部費をケチってチームで1本、という感じかも知れない。
友人が持っているので実際使ってみた。
打球部分の30cm弱がウレタン素材になっている。ここに当たると飛ぶのだが、インコースに食い込まれたりして、根元の普通のカーボン部分で打ってしまっては何の意味もない(笑)。
Webサイトでは元プロ野球の大打者などが打った感じなどを絶賛しているが、草野球のプレーヤーとしては、打感や音はボコッという感じであまり良くないと思った。やっぱりバットは木製に限るなあ、、、というのが正直なところ。
ただしこの柔らかいバット、確かに打球は速いし、よく飛ぶのは事実のようだ。問題は、重さやバランスの選択肢が限られることか。ま、重いと売れないだろうし、飛びが売り物なのでバランスはトップバランスにしているのだろうが、私の好みとはちょっと違うのだ。もちろん、好みのバットは人によって全然違うので、品揃えも大変だ。
ついでに言うと、金属バットは打球音がキンキン、バチーンという感じで今ひとつ好きになれないでいる。バットとボールが接している時間が短いような気もする。それに、会心の一打の時でも、真っ芯に当たった感じが手に伝わってこない。ジャストミートとそうでもないときの感覚に違いが感じられないのである。これは、打ち損じを減らすためにスイートスポットを広くしてあるせいでもあると思われる。
こうなると、たまに気に入ったバットがあってもたいていは木製、ということになる。木のバットは芯の感覚がしっかりしていて、本当にジャストミートしたときの感触は格別だ。ちょっとずれるとすぐ分かる。ボールがバットに乗る感じもある。
でも、木製は折れる、、、。軟式の草野球でさえ、木のバットは消耗品なのだ。内角を攻められて根元で打って折るのはもちろん、先っぽで打ったときにテコの原理で真っ二つに折れることもある。最近は、バット用の木材資源が枯渇しているので、良質の木材は軟式には回ってこないとも聞く。ジャストミートしたのに真ん中で折れることもあるのだから、悲しくなる。
もちろん、気に入った木製のバットは、バッティングセンターでは絶対に使わない。バッティングセンターはボールが試合球よりも重いので、軟式の木製は簡単に折れてしまうからだ。バットを折るのは試合や練習の時であって、バットの品質よりも、バッティングの未熟さに起因するのは間違いないようだ。
ともあれ、木製でも1本8000円とかするので、それ考えると、新素材の柔らかいバットもそう高くはないのかも知れない。経時劣化で反発しなくならないかなど、ウレタン素材の耐久性は多少気にはなる。
それにしても、年間十数試合のために2万5000円かぁ、、、。
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