自宅のWindowsパソコンがかなり不調になり、仕事に支障をきたすようになった。そこで、これまでほとんど使ったことがないのだけれど、思い切って「iBook G4」にしてみた。Appleのパソコンは、かつては「マッキントッシュ」などとも呼ばれていたが、最近のノート型では、単に「iBook」とか「PowerBook」と冠してある。今回は、臨時収入(競馬を当てた;笑)の範囲で買えるもの、ということでiBook(メモリだけちょっと増設)にした。
ちょっと前までの感覚では、WindowsからMacへの乗り換えはかなりの覚悟が必要だったと思う。ところが、Webサイトの編集や運用をするだけなら、ヘビーなデスクトップ・アプリケーションはほとんど使わない。メールとブラウザ、“パワポ”と“エクセル”程度でほとんどの仕事には問題がない。細かいところの使い勝手や互換性など、気にしなくてはならないことも多少あるが、大きな問題もなく、すぐに移行することができた。
で、マックとウイスキーからカクテルの「ウイスキーマック」を思い出した。ショウガの根をワインに漬け込んだリキュール「ジンジャーワイン」とシングルモルト・ウイスキーで作るカクテルである。
ウイスキーマックという名前は、19世紀にインドに駐在したマクドナルド大佐が好んで飲んでいたことに由来するらしい。ウイスキーマックには、アイラ系のはっきりした個性のあるウイスキーが合うという人と、ハイランド系の穏やかなのが良いという人がいるが、ま、アイラの特徴であるヨード香はダメな人にはダメなので、バーでは好きなウイスキーで作ってもらえば良いと思う。
ウイスキーベースのカクテルはいろいろあるが、氷を入れたグラスに材料を注いで作る(ビルドという)カクテルだけでも、ウイスキーマックの他に「ラスティネール」(錆びた釘の意。ウイスキーとドランブイ)、「ゴッドファーザー」(ウイスキーとアマレット)などがある。どれも、甘みを加えてウイスキーをマイルドに飲みやすくしたものである。
ビルド以外で作るカクテルには、ケンタッキーダービーのオフィシャルカクテル「ミントジュレップ」(ウイスキーに砂糖とミントの葉の香りを加え、クラッシュアイスで満たす夏向きのカクテル)、ジンベースのカクテルの代表格である「マティニ」のウイスキー版とも言える「マンハッタン」(ウイスキーとベルモット)、「ギムレット」のウイスキー版「ニューヨーク」(ライムとシロップとウイスキー)などが代表的なウイスキーベースのカクテルである。
個人的な好みでは、マンハッタンのベルモットをスイートベルモットではなくドライベルモットにした「ドライマンハッタン」が気に入っている。マティニではオリーブを添えるが、マンハッタンではチェリーを添える。
カクテルの材料は総じてそうであるが、特にリキュール類は、家庭では1本買うと使い切るのがけっこう大変である。また、ビルドであれば、単に氷を入れたグラスに材料を注ぐだけとも言えるのだが、一流のバーテンダーが作るものは明らかに美味い。見よう見まねで自宅で作ることもあるが、毎回味が違って、結局、何杯も作ることになってしまう。いろんな意味で、「カクテルはやっぱりバーに限る」と思うのだ。
マックと言えばもう一つ。パソコンのマック「Macintosh」と並んで、日本で異様にブランド認知されているものがある。オーディオアンプのマッキントッシュ「McIntosh」である。これ、「a」が入らないせいか、ファンの間では普通は「マッキン」と呼ばれている。こっちの方も話は尽きないのだが、、、(笑)。
※この連載は2004年から2005年にかけて、nikkeibp.jpサイトに掲載したもののアーカイブです。
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