皆様、遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。お正月はいかがお過ごしだったでしょうか? 当方、年末はちょっとやることがたくさんあったのですが、年が明けてからは、久しぶりの休みをのんびりと過ごしました。去年の3月に田舎暮らしを始めて最初の正月。今回は、田舎でゆるゆると1人で過ごしていて気付いたことなどです(冒頭の富士山は1月3日の午後。御殿場方面に向いたこの斜面が最も雪が下の方まで積もっています)。
午前6時を過ぎるとアパートの窓から箱根方面の朝焼けが見える。玄関のドアを開けると、隣家の向こうで富士山も朝焼けに染まっている。さて起きてメールをチェックするか、とまずはPCの電源を入れる。テレビのない生活は、正月も変わらず早寝早起きなのだ――。
去年の3月に田舎暮らしを始めて以来、約10か月。迎えた最初の正月は、久しぶりに1人でのんびりと過ごしました。ま、いわゆる正月らしいことはほとんどしないわけですが、普段はなかなか時間が取れなくてできないようなことを片付けたり、仕事をしたり。冬は晴れることが多い土地柄でもあり、3階で南東向きのアパートは日当たりが良くて暖房も不要なほど。悪くない正月でありました。
元日、まずはしばらく離れていた十里木高原にある自分の店に行って年賀状や年末にたまった郵便物などを取り込み、水回りの凍結などをチェック。その後、24時間365日営業のイオン(元日はこの辺りでは他にコンビニくらいしか営業していない)で静岡の地酒とイオンならではの安い刺身など、いくつかのツマミを買い込んでアパートに戻りました。まだ日が高いうちから、ひとりマイペースで飲んでいるうちにすぐに夕暮れに。テレビがないので、早々に酔っ払って就寝です。
2日は、ありがたいことにヘルシーパーク裾野「美人の湯」がこの日から営業なので、まずはクルマでひとっ風呂浴びに。気温が低い中、富士山の見える露天風呂の湯にアゴまで浸かっていると、のぼせることもなくいつまでも入っていられるのでした。露天風呂の脇に雪でもあれば最高なんですが(笑)。
風呂上りにノンアルコール・ビールを飲みつつ、名物(とはいえ、妙に短時間でサクッと出てくる。揚げ物だけにサクッなのか?)の「愛鷹牛コロッケ」などを食べてからアパートに戻り、今年のWebの仕事がスタートです。店のほうは1月8日の木曜から再開(火曜・水曜が定休のため)ですが、Webの仕事は2日の午後が仕事始め。休養たっぷり、温泉にも入ってサッパリしてきた、ってことで、早く終わらせて本物のビールを飲みたい一心でもあり、仕事は大変にはかどりました。
翌3日は、午前中に昨夜の続きの仕事。ま、一晩寝かせるとミスが見つかったりするもんです。午後からは散歩に出掛け、近所をじっくり歩いてみました。引っ越して約10カ月、ほぼ休みなしの毎日だったので、近所の様子は「実はいまだにさっぱり」なのです。休みがなくクルマで移動するばかり、という生活ではなかなか地元のことが分からないものです。ジョギングとかすれば、またちょっと違うんでしょうけれど(昔は10kmくらいは走ったのですが、最近はすっかりご無沙汰です)。
とりあえず、すぐ目の前の「浅間神社」(せんげん、と読みます。おみくじなど初詣対応の商売は何もない素っ気なさ)にお参り。この浅間神社は富士山信仰の神社で、富士山の周りにたくさんあります。アパートの近くは結構小さな浅間神社で、そんなに人も集まらないらしく普段と違うのは鳥居に和紙を折った「紙垂」(しで)が下がっていることくらいです。
そういうわけで、ぶらぶらと歩き始めたわけですが、「アパートから徒歩数分でこんなに富士山がキレイに見えるところがあったとは!」とか「へー、このだだっ広い芝の広場は、ラジコン飛行機の愛好者が借りているスペースなんだ。部外者がラジコン飛ばしたら罰金だと書いてあるけど、金額も書いてないし法的裏付けとかどうなんでしょ?」とか「養鶏場があって結構臭いがすると思ったら立派な鶏の鎮魂碑がある」など、いろいろと発見がありました。
日が傾くまで、かなりの遠回りをしながら歩いて御殿場駅まで。3時間弱かけて汗ばむくらい歩いた後は、駅前のインド料理屋でビールです。ここも、一度入ってみたかったのですが、クルマなので駐車場を探さないといけないとか酒が飲めないとか、いや今日はカレーよりラーメンだよ、などの事情でなかなか試すことができずにいたのでした。
まずは「ポテトとチキンのスパイシーサラダ」でビールを2杯。このジャガイモと鶏肉の組み合わせってのは、小麦粉の皮でひき肉を包む(餃子とかラビオリなど)なんてのとともに、人類共通の食文化だと思いますね。あとは、干支だからというわけではありませんが、羊と玉ねぎのカレー(マトンドピアザ)を食べて、キリン「富士山麓」の水割りを1杯。かなり個人的な嗜好ですが、カレーに合う飲み物としてはウイスキーの水割りがベストだと思っています。
駅前に出たついでに、小田急バスの営業所で次の東京出張のための高速バスのチケットを購入しました(富士急バスやJRバスもありますが、今回は小田急バス)。今度の出張は、泊まりの上にアポが新宿なので、新宿周辺に宿を取って小田急バスの御殿場-新宿西口の往復割引と御殿場の駐車場無料サービスで格安に済ませようという計画です。
高速バスは、条件さえ合えば一番安いのですが、道路の渋滞状況が見えないので朝イチなどのアポがないことが利用する際の条件になりますね。それと、帰りもバスが使えるようなスケジュール調整ができる、ということでしょうか。
それにしても、往復で2980円は安い。三島-東京の新幹線は片道4000円ですから。在来線でも片道2000円くらいかかります。しかも、バスの場合は48時間までの駐車料金(2000円相当)が無料になります。JRではこのような駐車場のセット割引きも往復割引もありません。
バスには1月5日に乗ったのですが、仕事始めの平日とはいえ乗客はまばら。東名高速の片道だけで高速代を4140円払っていました。さらに首都高で1900円くらい。燃料代にドライバーの人件費などを考えると、ありがたいけれど厳しい商売だなと思いました。
高速バスに話がそれてしまいましたが、昨年、出張の話を書いた時には、まだ高速バスについてよく分かっていなかったのですね。予定がタイトな場合が多くて、渋滞を考えると端から選択肢にならない、という事情もありました。でも実際に乗ってみると、御殿場から新宿まで約90分。安いし、本数も結構あって便利です。今後は、出張の予定によってはバスを使いうことにしましょう。
というわけで1月3日はバスのチケットを買ってアパートに戻ったわけですが、御殿場駅からアパートまでは、最短距離だと歩いて多分1時間20分くらいだと思われます(クルマで20分くらいなので)。結構な距離でしかも上り一方。何だか面倒になっていたら、たまたま駅前に1時間に1本しかないバスが「今まさに発車せん」という状態で止まっていました。ま、これ幸いと乗ってしまいますよね(笑)。
このバスは市内を循環している路線で、アパートのちょっと先で折り返します。普段はクルマで動いているのでほとんど使いません。逆に、バス停などで後ろに付いてしまって「あちゃ~」なんてことがあるばかり。
シートなんかはボロボロの結構古い車両なのですが、乗ってみて驚きました。何とSuica(JR東日本)が使えるのです。JR御殿場線(JR東海)ではSuicaは使えないし、Suicaで支払えるところも周辺ではあまり見ないので、すっかりこの辺はTOICA圏なのだと思っていたのですが、これはありがたい。何でも乗ったり使ってみたりしてみるもんですね。
今年の正月は富士山が本当によく見えました。間に悪天候があったりすると雪が増えたりするのでしょうけれど、ずっと好天だったので見た感じはあまり変わらないのがぜいたくな不満ですね(笑)。頻繁に見ていると「宝永火口から噴煙かぁっ!?」なんて思える雲に遭遇したりします。
富士山は、今回の冒頭の写真のように御殿場方面へ向かう斜面が一番下まで雪があります。駿河湾に面した方はこの半分くらいでしょうか? ま、そっちのほうがいわゆる典型的な冠雪バランスの富士山という風情ではありますが……。
クルマは四駆でスタッドレス(12月半ばに換装)、と雪への備えは万全にしてあるのですが、十里木高原の店の周辺も御殿場市内もまだ備えが本領を発揮するような状態にはなっていません。早朝は氷点下なので見事な霜柱が見られたりしますけれど、昼間は最高気温が10℃とかなので、東京方面で思われているよりもかなり穏やかな冬です(1月15日までの段階)。
2日の明け方に見た今年の初夢は、競馬と料理でした。競馬は、馬券売り場で軸馬から全頭流しの馬券を買おうとしたものの、発券機の画面が分かりにくくてもたもたしていたら締め切りに間に合わず買えなかった、という内容。レース結果は、予想的中ではあれど一番人気で決着(1着2着は逆なのが笑えましたが)だったので「当たり損」(低い倍率の馬券が的中しても、手広く流してたくさん買っているので払戻金が投資額を上回らない)を回避できてよかった、というものでした。
料理の方は、手間が掛かり過ぎるメニューを開発してしまい、それを2つ同時に四苦八苦しながら作っていて、その間に競馬がどんどん進んでしまう、というもの。料理を待っているお客さんは、その間に馬券が当たっていました。何だか「人生は、競馬の比喩である」(by 寺山修司)を感じさせる、変に現実的な夢なのでありました(苦笑)。
ま、こんな感じでゆるゆると田舎暮らし2年目がスタートしました。今年も日々気付いたことなどを中心に田舎の暮らしの一端をご紹介したいと考えていますので、よろしくお願いいたします。それでは次回までごきげんよう。
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