ホウレンソウのカレーを「サグ」ということもあるが、本来、インドではサグといったら菜の花のことを指すのだという。ホウレンソウは「パラク」。
日本では、サグチキンなどのように肉と組み合わせることが多いが、インドでは野菜との組み合わせが中心だという。そういうわけで、ホウレンソウとジャガイモのカレー「アルパラク」。仕上げに生クリームを入れたりするが、それがなければ完全ベジタブルのカレーだ。
ホウレンソウは、重曹、塩、砂糖を入れたお湯でさっと茹でて、ミキサーにかけてペースト状にしておく。重曹を入れるのは鮮やかな緑色を保つため。
サラダオイルでフェヌグリークとカルダモンを熱して香りが出たら、ショウガの粗みじん(千切りでも良い)とタマネギを加えて炒める。タマネギが透き通ってきたら、トマトを加えて全体が粗いペースト状になるまで炒める。ペースト状になってきたら、パプリカとカイエン、塩を加えて全体に馴染ませつつ、スパイスに火を通す。
通常のトマトベースのマサラとの違いは、ニンニクとターメリックを入れない、という点だ。ニンニクはすり下ろして入れることもあるが、ターメリックはホウレンソウの色が悪くなるので使わない。
全体がペースト状になったら、あらかじめペーストにしておいたホウレンソウを加える。全体が馴染んだら、皮をむいて食べやすい大きさに切ったジャガイモを加えて加熱する。ジャガイモの種類にもよるが、煮崩れると台無しなので注意する。
ジャガイモに火が通ったら、塩気を確認して、カスリメティとカラムマサラで仕上げる。生クリームを加えると、マイルドなコクが出るが、生クリームは食べるときに回し掛けても良い。
スパイスで仕上げてあるとはいえ、カレーというよりは、ホウレンソウとジャガイモの好相性を楽しむ料理である。
・参考リンク
9)「サグ」とは何か?
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