アル(aloo)はジャガイモ、ジラ(jeera)はクミン、ということで、クミンが効いたジャガイモのカレーが「アルジラ」(aloo jeera)。彩りにちょっとパセリ。朝は、これとサラダ少しだけなので、完全ベジタブル(生クリームをちょっと垂らした。バターを1片乗せても良いが、いずれもなしで全く問題ない)。インドカレーは、とてもヘルシーだ。
「ジャガイモにはクミン」というのが、インド料理では定番&鉄板の組み合わせ(鮪に山葵くらいの定番感)。というわけで、まずは基本のカレーベースを作る前に、クミンシードをサラダ油で熱して香りを油に出す(テンパリングという)。そこに、ニンニクとショウガ(ニンニクより粗め)のみじん切りを加え、さらにタマネギのみじん切りを加えて炒める。
タマネギが透き通ってきて全体に馴染んできたら、トマトの粗みじんを加えて、全体がペースト状になるまで炒める(適宜、木べらで鍋肌に押し付けると良い)。全体がペースト状になったら、基本のパウダースパイス(パプリカ、ターメリック、カイエンペッパー)と塩を加え、スパイスに火を入れる。
カレーベースができたら、食べやすい大きさに切ったジャガイモを入れて混ぜながら加熱し、イモの表面の色が変わってきたら水を加えて好みの濃度にする。前段階で入れる塩は、濃度と水の量を勘案した量にしておく(薄味なら塩を足せばよいが、塩辛いと薄めるしかない)。汁気少な目の場合は、常にかき混ぜていないと底で焦げ付くことがあるので要注意。
ジャガイモに火が通ったら、ガラムマサラを振り入れて全体に混ぜ込み、火を止める。ジャガイモは、品種によって煮崩れやすさが違うので、煮崩れやすいものの場合は、竹串などを刺してみて火が通り切る寸前に火を止めて余熱で完全に火が通る、くらいの感じで仕上げる。多少煮崩れ気味なのも、汁気少な目でドライな場合には悪くない。その点、メイクイーンであれば煮崩れにくいので、ニンジンや他の固めの野菜と合わせる場合には、安心して加熱できて楽である。
今回は、ニンニクとショウガのみじん切りは、別の時に多めに作って「1回分」(後述)ずつに分けて冷凍しておいたものを使ったので、ジャガイモの芽を取って(ジャガイモの芽と青々したところは毒なので丁寧に取り除く)皮をむくのが一番の手間というくらいで、他に切るものは、タマネギ半分をスライス、トマト1個を粗みじんにするだけ。火が入りやすいジャガイモだったこともあって、短時間でとてもサクッとできた。
前述の「1回分」の分量のバランスは、こんな感じ。
・トマト:中1個
・タマネギ:中半分
・ニンニク、ショウガのみじん切り:各々同量で合計30g
・パプリカ:15cc
・ターメリック:8cc
・カイエン:3㏄(好みの辛さに応じて1-5ccくらいの範囲で)
・塩:6g(水の量との兼ね合いで味を確認しながら)
・水:200-250㏄(仕上げ濃度を勘案して量を調整)
今回は、ジャガイモはキタアカリで小3-4個だったけれど、チキンカレーなら鶏肉200-300gで丁度良い感じ。このくらいの分量を基本の最小単位にしておくと、まず失敗することはない。増やすときは、2倍くらいまでならそのまま増やせば良いけれど、それ以上になると多少の調整が必要になる。これは、鍋全体が煮立つまでにかかる時間が伸びること、鍋の開口部の面積が大きいこと、などから水分の蒸発量が多くなることが大きな要因。従って、スパイスや塩の量は多少少な目にする。
・参考リンク
基本中の基本「アルジラ」 2020/09/19