インドカレー・ラボ

ナスのカレー（Baingan Masala）

トマトのカレーベース（マサラ）にナスを入れたカレー。完全ベジタブルだけれど、けっこう濃厚な味わいだし、スパイシーで美味い。ナスに合うスパイスということで、アジョワンとカロンジを使うことと、ニンニクは入れずにショウガだけ、というのがポイント。

材料は下記のような感じ。
・長ナス1本　食べやすい大きさに切る
・トマト1個　粗みじん
・タマネギ1/4　微塵切り
・ショウガ　千切りにしてそれを半分くらいの長さに
・塩　数グラム（とろみの調整で加える水の量で加減）
・パウダースパイス
　パプリカ 15cc
　ターメリック 10㏄
　カイエン 5㏄（辛いのが好き、苦手で加減）
　ガラムマサラ 3㏄
・ホールスパイス
　アジョワンシード 3㏄
　カロンジ 3㏄
・水
・サラダ油

まず、ナスをアジョワンシード少々を加えたサラダ油で炒め、7割方火を通しておく。

次に、基本のトマトのカレーベースを作る。カロンジをサラダ油で熱して、ショウガを加え、ざっと炒めたら、タマネギを加えてさらに炒める。タマネギが透き通ってきたら、トマトを加えて全体がペースト状になるまで炒める。

ペースト状になったら、パウダースパイスと塩を加えてスパイスに火を通す。これでカレーベース（マサラ）が完成。

このマサラに炒めておいたナスを合わせて、ちょっと濃厚かなと思ったら少しずつ水を加えて適当なとろみにして、塩気を確認する。

ナスに完全に火が入ったらガラムマサラを振り入れて火を止める。

ナスは、皮をむいて細かく切って全体がペーストに近くなるようにしても良いだろうし、素揚げにしてからマサラに投入しても良い（その時はマサラを作る最初の段階でカロンジとアジョワンをテンパリングする）。また、ピーマンやオクラなど、他の野菜を加えても食感の変化も楽しめるし美味しく食べられる。

ご飯で食べるのも良いが、チャパティに巻いて食べると、また違った良さが味わえる。チャパティは発酵過程がなくて簡単にできるので、自分で作っても良いが、冷凍の侮れないものが手に入るので、それを使うのが手軽でおススメ。 

・参考リンク
　14）普段の食事なら、ナンよりチャパティがお勧め

基本中の基本、鶏挽き肉の「キーマカレー」

鶏挽き肉のキーマカレーは、インドカレーの基本中の基本の一つ。キーマは挽き肉を意味する。なので、マトンのキーマカレーもある。

スパイスも3種類しか使わずシンプルだし、誰でも、まず失敗なく作ることができる。さらに「いつもの分量」を決めておくと、出来上がりが安定する。写真のような感じにできるはずだ。

以下、いつもの分量の例（下の写真）。なお、鶏挽き肉といったら胸肉の挽き肉のこと。もも肉を挽いてもらっても良いけれど、ちょっとくどい感じになる。胸肉が好適だ。

・鶏挽き肉　500g
・トマト　2個
・タマネギ　1個
・ニンニク、ショウガ　各30g
・パウダースパイス
　パプリカ　30㏄
　ターメリック　15cc
　カイエンペッパー　5cc（辛いのが苦手な人は半分に）
・塩　10㏄程度（全部入れてしまわずに最後に塩気を調整する）
・ガラムマサラ　5㏄
・水　600㏄

ニンニク、ショウガは、みじん切りにする。ニンニクはなるべく細かく、ショウガはちょっと粗めに。トマトは粗みじん、タマネギも微塵切りにする。

鍋にサラダ油を敷いてニンニクを炒める。きつね色になってきたら、タマネギを投入してさらに炒める。タマネギが透き通ってきたら、ショウガを投入して炒める。

ショウガにざっと火が入ったら、トマトを投入してさらに炒める。全体がペースト状になってきたら、パウダースパイスと塩を加える。鍋肌に木べらで押し付ける様にすると早くペースト状になる。

スパイスが全体に馴染んで火が通ったら（マサラの完成）、鶏挽き肉を加えてかたまりができないように木べらなどで良くほぐして、トマトベースのマサラと馴染ませる。全体に均一な鶏そぼろペーストの状態になったら、水を500㏄程度加えてサラサラな状態にして、強火で煮込む。

アクが浮いてくるが取る必要はない。強火で煮続けてアクがなくなってきたころに塩気を確認して足りなければ塩を足す。塩気がキツいと思ったら水を足す。味が決まったらガラムマサラを振り入れて火を止める。

これで、美味いキーマカレーの完成だ。

キーマカレーは、そのままで食べても良いし、何か別のモノを入れるカレーベースとしても機能する。例えば、大根、蕪、豆、ジャガイモ、ナス、オクラなどの野菜がとても良く合う。鶏肉を入れると、ダブルチキンの贅沢なカレーになる。

また、トッピングとして、パクチーやホウレンソウなど緑の野菜を刻んだもの、ショウガの千切り、生クリームを少量回し掛けるなども、見た目も良くなるし、味わいのアクセントにもなる。

インド風辣子鶏「鶏のスパイシー炒め」

師匠のブログにある「タワチキン」を参考にしながら、鶏のスパイシー炒めを作ってみた。そのまま食べても良いし、チャパティに巻いて食べるのも美味しいと思うけれど、バーガーバンズにレタスと一緒に挟んでも美味しく食べられる。いずれにしても、激しくビールが欲しくなる一品。

まず、鶏もも肉を食べやすい大きさに切って、パウダースパイス（パプリカ、ターメリック、カイエン）と塩、レモン汁、ケチャップ少々をもみ込んでおく。
赤唐辛子をテンパリングしてから、そこに生姜の千切りを投入、ちょっと炒めたら、ざっくりとスライスしたタマネギとピーマンを投入して炒める。
タマネギが透き通ってきたタイミングでいったん避けておき、その鍋でスパイスをもみ込んだ鶏肉を炒める。
鶏肉に8割方火が通ったら、避けておいた野菜を合わせて、全体が馴染んで鶏に火が完全に通るまで炒める。
最後にガラムマサラを振って、火を止める。
食べるときにさらにレモン汁をかけても良い。
材料は下の写真のような感じ。左上がスパイスをもみ込んだ鶏200gくらい。タマネギ半分、ピーマン大1個、生姜は親指の先くらい。

・参考リンク
　インド人シェフのブログ「タワチキン」

 

オクラのサブジ（ビンディマサラ）

スーパーに行ったら、美味そうなオクラがあったので、オクラのサブジ（ビンディマサラ）が浮かんできた。

オクラは、キーマカレーに入れても良いし、野菜カレーにも欠かせない。こうして単独でサブジ（ドライな炒め物）にするのもとても良い。完全ベジタブルだけれどメインになりうるし、肉のカレーのサイドディッシュとしても好相性だ。サブジ全般にいえることだが、ビールやハイボールにも良く合う。

作り方。
・オクラは洗って食べやすい大きさに切る
・クミンシードとカロンジを油で熱する
・香りが出たらショウガの千切りを加える
・タマネギのスライスを加え炒める
・タマネギがしんなりしてきたらトマトのざく切りやピューレを加える
・基本のパウダースパイス（パプリカ、カイエン、ターメリック）と塩を加えてマサラを完成させる
・オクラを加えてマサラと馴染ませる
・オクラに火が通る直前にガラムマサラを振り入れる
・オクラに火を通し過ぎないよう注意する