米マイクロソフトと米ノベルが、SUSE Linuxの供給やWindowsとLinuxの相互運用性を高めていくことで合意しました。
顧客の側に、サーバーにはLinux、という強い要求があることを感じさせられるニュースでした。
実際、Webサイトを構築していても、サーバー側は、Linux+MySQLというケースが非常に多いものですし、CMS(Contents Management System)側からの指定も、オープン系の環境を求めるものが普通です。
さらに、とにかく、シンプルなサーバーを足していって機能や性能への要求に応える、というアーキテクチャでは、Linuxの優位は明らかでした。
前のエントリで、「サーバーサイドで何でも実行するようになるかもしれない」という話を書きましたが、今回の提携もそれを強く感じさせるものでした。
それと同時に、90年代にノベルNetWareとマイクロソフトLAN Managerの戦いを取材した身としては、今回の提携はまさに「隔世の感」なのでありました。
当時、ノベルKK社長の渡辺氏とマイクロソフトKK会長の古川氏の対談などセットアップしたことなどを懐かしく思い出しました。
お二人は、DOSやBASICの話で、えらく盛り上がったのが印象的でした。
奇しくも、ノベル創業者のレイ・ノーダ氏が10月上旬に亡くなりましたが、その後、すぐにこういう話が出てくるところに、なんとも言えないものがありましたね。
ノーダ氏ともお会いしたことがありますが、非常に物静かな紳士でありました。
後に、大変な日本人嫌いである、ということを聞き及び、なんとなく納得した覚えがあります。
クライアント側を、OSもアプリケーションも、有償ライセンスのソフトで染めてしまう、
というマイクロソフト最強のビジネスモデルの転機を強く感じます。