マイクロソフトの久しぶりの新OS「Windows Vista」が企業向けライセンス販売を開始しました。また、Vistaで標準のブラウザ「Internet Explorer 7」も、既にダウンロード可能になっています。
現在のWindows XPを中心にしたパソコン環境は、さすがにXPの末期だけに安定感があります。個人的には、機能的にはWindows 2000くらいでもパフォーマンスが出た方が嬉しいのですが、、、(笑)。
新しいOSとブラウザは、さすがにまだ安定しているとは言えない状態のようですが、そういった「時が解決する問題」だけではなくて、仕様の上でもXPやIE6との互換性の問題があります。
例えば、Vistaの場合、
・ユーザー権限の管理が厳しくなり、すべて1段階下の権限で動くようになったため、管理者モードで動くことを前提にしているアプリケーションが動かない場合がある
・マイドキュメントなどのパス名が変わったため、アプリケーションでパス指定を決め打ちしているとファイルの読み書きができない
というような問題があります。
また、IE7では、独自仕様がかなりあったIE6に比べて標準対応を進めたため、IE6では正しく表示されるページが崩れる、などの問題が発生しま す。標準のために、互換性を犠牲にするのもやむなし、という姿勢は評価してよいと思いますが、世の中のIE6の割合を考えると、なかなか頭の痛い問題で す。
検証や対応には、時間も手間もかかると思いますが、XHTMLの標準に沿ったコーディング、サイズ等を明に指定するコーディング、など基本を押さえることがポイントではないかと思います。
IE7は、私もXPマシンにインストールしてみましたが、1週間くらい経ったある日、突然、起動の途中でウインドウの枠だけが表示されてハングアップするようになってしまいました。いろいろ試してもダメで、結局、アンインストールしてIE6に戻しています。
IE6 → IE7 → IE6 とブラウザを置き換えても、ブックマークなどがそのまま継承されることは確認できました。
IE7をちょっと使った感じでは、標準対応を進めたと言うだけにFirefoxにかなり近い表示をするようになった、という点が最も印象に残りました。
今回のVistaは、パソコンはノートが半数以上、という状況で出てきたものだけに、モバイル対応に力が入っています。サブディスプレイなど、それ用のハードウエアも必要になるわけですが、、、。いずれにせよモバイルの領域では、OSだけではなんとも難しいところもあるのですが、省電力、他のモバイル機器との連携、ネットを使ったデータの同期などが、ますます注目されてくると思います。
これも、個人的な見解ですが、マシンを買い替えないのであれば、無理してOSをアップグレードする必要はないと思います。その時点で最もアップデートを重ねた状態のOS(今ならXP)をその時点で最新のハードで動かすのが最も安定し、かつパフォーマンスも出ると思うからです。新しいソフトはほとんどの場合、その前のバージョンよりも重くなります。セキュリティアップデートでさえその傾向はあります。
また、Vistaの新しい機能を享受しようとすれば、それに対応した新しいハード(ノートのサブディスプレイのような)が必要になります。OSとハードのマッチングは、買った最初の頃が最適、なのではないか、と思うわけです。
コンサバティブな面もあろうかとは思いますが、マシンのリプレース、買い替えに合わせて、Vistaにしていく、という感じではないかと思います。
ま、でも、IE7のタブブラウジングは便利なので、ちょっと悩ましいですね。タブ、というだけなら、FirefoxでもOperaでも良いので、やはりしばらくは、IE6+Firefoxでサイトに応じて使い分ける、でしょうか?
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